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ロワジールホテルで団交拒絶!(その1)

kage

2009/09/08 (Tue)

――5回に及ぶ団交拒絶は違法行為だ――

■ロワジールホテル四日市は団交に応じよ!
 三重県の個人加盟制労働組合ユニオンみえ「連合」単産・全国ユニオン加盟)は、三重県四日市市にてロワジールホテル四日市を運営する株式会社ロワジール四日市(代表取締役:A=G=ヴィリリトニー)に対し、9月3日、組合員であるKさんの雇用問題等につき団体交渉の申し入れを行なった。
 ユニオンみえは今年4月21日以来、ロワジールホテル四日市でブライダルチーフプロデューサーを務めていたKさんの雇用継続などに関する団体交渉の開催を5回にわたって申し入れ続けてきた。しかしロワジールホテル側はユニオンみえの度重なる団体交渉申し入れをただ文書によっていろいろと論難するだけで、4月以降今日まで一度として労働組合との団体交渉のテーブルに着いたことがない。

■「事実誤認」は家田総支配人の説明のせいだ
 4月21日の団体交渉申し入れに対しロワジールホテル側は、4月28日付の回答の中で、「事実の誤認を前提とする団体交渉にまでこれに応じる義務」はないとして「本件団体交渉申入れには、応じかねます」と明確に団交拒絶を宣言した。ロワジールホテル側の主張する「事実の誤認」とは、Kさんが雇用契約を当初締結していた東京に本社を置くソラーレホテルズアンドリゾーツ株式会社(代表取締役社長:A=G=ヴィリリトニー)から株式会社ロワジールホテル四日市が分割された際、就業規則の作成または変更によって新たに定年制が施行され、これにともなってKさんの雇用契約が打ち切られたとのユニオンみえの主張を指している。
 しかし、ロワジールホテル側がユニオンみえの主張を一方的に「事実の誤認」と断じ、それを理由に「団体交渉に……応じる義務」はないというのは実に理不尽な主張である。なぜなら、ユニオンみえの上記の主張は、ユニオン側が何の根拠もなく主張したものではなく、本年3月10日に開催されたロワジールホテル四日市との団体交渉の中でロワジールホテル四日市の総支配人・家田康裕氏が行なった発言に基づくものであるからである。
 ロワジールホテル四日市の家田康裕総支配人がユニオンみえとの団体交渉の中で、「会社分割によって定年制が2009年1月1日に施行されたので、就業規則に従って63歳の定年をもって再契約はしなかった」との趣旨のことを述べた事実は、当日のユニオン側代表者・大川徳雄特別執行委員も当該労働者であるKさんも口を揃えて証言するところである。ロワジールホテル側のこのような回答を受けて、新しい就業規則の開示を求めたユニオンみえに対しロワジールホテル四日市人事管理部部長の土屋氏がこれを拒否したためにKさんが新しい就業規則の内容を確認できなかったということも、これまた当日の団交参加者である大川さん・Kさんが口を揃えて証言しているところである。
 ユニオンみえは4月21日の団体交渉申入書でも、その後の5月7日の団体交渉申入書でも一貫してそのように申し述べている。にもかかわらず、ロワジールホテル側からはそれに対して何らの反論も説明もないのである。自ら団体交渉の場において不正確な説明をしておきながら、それを信じて団体交渉申し入れを行った労組の側を「事実誤認」呼ばわりして団体交渉を拒絶するとは、一体どういう了見なのか。
 ユニオンみえはロワジールホテル四日市との団体交渉を求めているのであって、一片の文書による「説明」を求めているのではない。労組の主張に事実誤認があるのであれば、正々堂々と団体交渉のテーブルに着き、その場において労組の主張の誤りを正し、反論すればいいだけの話だ。どうして労働組合との団体交渉のテーブルに着くことをこれほどまでに拒絶するのか。

■就業規則が根拠と言うなら団体交渉で提出を!
 さらにロワジールホテル側は、ユニオンみえが5月7日の団体交渉申し入れの中で求めた、新・旧就業規則の内容の団体交渉の中における確認・比較についても、5月18日付回答書の中で、「K氏個人が新旧の就業規則にて該当箇所を確認したい、ということでしたら、事前に申出いただければ当ホテルにてご確認いただくことは可能です」と的外れな対応に終始している。
 ユニオンみえは何も、一般論としてKさん個人がロワジールホテル四日市の就業規則を閲覧したいと希望しているなどと言っているのではない。Kさんとの雇用契約を更新しない理由としてロワジールホテルの側が就業規則の定めなるものを挙げてきたため、労使の正式な協議機関である団体交渉の場において、労使双方が対等な立場でそれを確認する必要があるとユニオンは考えているのである。
 会社側は、労働組合の要求に対する回答においては自己の主張の具体的な論拠を説明し、必要な資料などを提示して説明責任を尽くすことが求められる。就業規則を自己の主張の論拠としながら団体交渉の中でそれを開示するのを拒むのは、それ自体、明確な不当労働行為に該当する。カール・ツアイス事件東京地方裁判所平成元年9月22日判決では、「使用者には、誠実に団体交渉にあたる義務があり、……自己の主張を相手方が理解し、納得することを目指して、誠意を持って団体交渉に当たらなければなら」ないと示されている。ユニオンみえは、団体交渉の場において、ロワジールホテル側の主張の重大な論拠となっている新・旧就業規則の確認・比較を行なうことを求めるものだ。

■まずは労組に説明責任を果たせ
 またロワジールホテル側は、ユニオンみえが5月7日に行なった当労組河合に対する時間外手当の支払い要求に関する団体交渉申し入れに対しても、5月18日付の回答の中で、「四日市労働基準監督署が調査を行なっている最中です」とか、「当社としては労働基準監督署の調査結果を待ちその指示に従う予定です」などと述べるのみで、またも団体交渉の開催を拒絶している。
 もちろん、未払い賃金がある以上、労働基準監督署が調査を行なうのは当然である。調査結果が出た際に、労働基準監督署からの指示に従うことも誠に結構なことである。しかしそれと、ユニオンみえとの団体交渉に応じないということに、いかなる論理的関連性があるというのか。
 賃金未払いの第一義的な被害者は労働者本人である。その労働者が、未払い賃金問題を集団的労使関係の中で解決することを求めて労働組合に結集し、労組が団体交渉を求めているのだ。労働基準監督署の調査に協力するのは大いに結構なことではあるが、その前に、まずは労働組合に具体的な資料を提示して説明責任を果たそうとするのがスジというものではないだろうか。労働基準監督署に対しては出せる資料が労働組合に対しては出せず、労働基準監督署に対してはできる説明が労働組合にはできないというのは誠に不可解な話である。
 ロワジールホテル四日市は労働基準監督署と雇用契約を締結していたのか。ロワジールホテル四日市のブライダルチーフプロデューサーとして時間外労働をいとわずホテルにこれまで貢献してきたのはユニオンみえのKさんであって、労働基準監督署ではないはずである。そのKさんが所属する労働組合が、Kさんは労基法41条にいう管理監督者にはあたらないことを具体的根拠を挙げて主張しているのである。どうしてその事に対する説明を、ユニオンみえにはせずに労働基準監督署にすることで済ますことができるのだろうか。 未払い賃金の問題は労使の間での問題である。労働基準監督署から指導があろうがなかろうが、使用者側には労働者側に誠意を持って対応し、問題解決を図る責務があるはずだ。
 ロワジールホテル側は5月18日のユニオンみえへのこの回答の中で、ユニオン側の「各申し入れ事項については、本書及び既送付済みの回答書にて全て回答いたしております。従いまして貴組合申し入れの団体交渉については受諾の必要が無いものと思料いたします」と言っている。しかし、ロワジールホテル側のこの説明がいかに虚偽に満ちたものであるかは以下に詳細に述べることからも明らかだ。
 ロワジールホテル四日市は、「会社分割によって定年制が2009年1月1日に施行された」とする3月10日の団交における家田康裕総支配人の発言について、ユニオンみえが4月21日の申し入れにおいても5月7日の申し入れにおいても一貫して話し合いを求めているにも関わらず、この5月18日の時点で、また今日に至っても何らの回答もしていない。
 自らの説明によって招いた誤解であるにもかかわらず、ロワジールホテル側がユニオンの主張を一方的に「事実誤認」呼ばわりしたことについて、ユニオンみえは5月7日の申し入れの中で「貴社の曖昧な回答が招いたこと」と抗議しているにもかかわらず、それについても5月18日の回答の中でロワジールホテル四日市は何ら回答していないのだ。
 また、団体交渉における新・旧就業規則の比較検討についても回答がない。
 さらに、未払い賃金問題についても、ただ「労働基準監督署の調査が行なわれている」というのみで、労働組合に対して何の説明もしていない。
 実に当たり前のことであるが、「お前、うちの女房を殴っただろう」という問いに対して「ただいま警察の調べを受けております」というのは何の「説明」にもなっていない。「Kさんは管理監督者ではないので、未払いの残業代を支払ってください」というユニオンみえの申し入れに対する「説明」とは、「おっしゃるとおりKさんは管理監督者にはあたりません。未払い賃金は支払います」か、「〜という理由で、Kさんは管理監督者にあたるので、時間外労働に賃金を支払う必要はありません」かのどちらかである。Kさんが管理監督者にあたらない理由をユニオン側は詳細に述べているのであり、それへの反論を一切しないまま、ただ「監督署が調査を行なっている最中です」とか、「その指示に従う予定です」とかいうのは何の説明にもなり得ない。
 ユニオンみえはこのようなロワジール側の理不尽な対応に対し5月22日、内容証明郵便で、「四日市労働基準監督署の調査中を理由に団交拒否をしてき」たことが「不当労働行為に当た」るとして団体交渉の申し入れを行なった。ところがロワジールホテルはユニオンみえの申し入れ内容を曲解し、5月27日付で、「当社がK氏の時間外手当支払い要求に関して労働基準監督署の調査結果を待ちその指示に従うと申し上げたことについて、労働組合法上の違反事項があるとは考えておりません」などという回答書をユニオンに送りつけてきたのである。
 ユニオンみえは別に、「時間外手当支払い要求に関して労働基準監督署の調査結果を待ちその指示に従う」とロワジール側が言ったこと自体を、労働組合法に違反するなどと主張したことはない。見苦しい論理のすり替えで話をごまかすのはやめるべきだ。ユニオンみえはただ、「労働基準監督署の調査中」であることは、未払い賃金に関する労働組合との団体交渉を拒絶または引き延ばす何の理由にもならないこと、Kさんが労基法上の管理監督者には当たらないというユニオン側の主張に誤りがないのであれば、労働基準監督署の指導を待つまでもなくユニオンと誠実に話し合いを行ない、早期解決を図るべきであると実に当たり前のことを主張しているに過ぎないのである。
 ロワジールホテル四日市はこの5月27日の回答の中でも、「貴組合からお申出頂いている団体交渉事項は、全て当社から回答済みであると判断しており、現状では貴組合申し入れの団体交渉については受諾の必要が無いものと思料します」と繰り返している。「当労組Kは労基法上の管理監督者に当たらない」とするユニオンみえの主張に、この回答書でも正面からの回答を回避しておきながら、どうして「貴組合からお申出頂いている団体交渉事項は、全て当社から回答済み」などということがぬけぬけと主張できるのか。私たちにはそういう嘘を平然とついて恥じるそぶりも見せないロワジールホテルの感覚が全く理解できないのである。
 そしてロワジールホテル四日市は、その明細については全く明らかにしないまま、ただ6月10日付のKさん宛(つまり、ゆにおん宛ではない!)の書面において、「先般、5月19日、四日市労働基準監督署より当社が受けた是正勧告に基づき、同労働基準監督署の指導の下、2007年3月〜2009年2月の期間における貴殿の各勤務日における未払いの割増賃金について算出いたしましたので、下記のとおりお支払いいたします」などとして一方的に今年6月、Kさんに対して約250万円のお金を振り込んできた。ユニオンみえは6月30日、ロワジールホテルによるこれまでのたび重なる団交拒絶に抗議し、一方的にKさんに振り込まれた金額の明細及び計算根拠を明らかにするよう、あらためて団体交渉の申し入れを行なった。(ロワジール側の6月10日付文書では、「未払割増賃金の算出につきましては、同基準監督署が貴殿に対し過日ご説明差し上げました内容のとおりです」などとあるだけで、賃金計算の土台となった原資料も一切添付されておらず、ユニオンにはその計算根拠を確認するすべもなく、全く意味不明と言わざるを得ない。そもそも、Kさん宛の文書で何を説明しようと、5月27日付のユニオンからの団体交渉要求に応えたことにならないことは明らかだが)。
 また、この約250万円はロワジール側の文書によると、「2007年3月〜2009年2月の期間における……各勤務日における未払いの割増賃金」とのことである。Kさんはそれ以前からロワジールホテルに勤務しているにも関わらず、会社は労働基準法上の時効を盾に多額の未払い賃金を踏み倒そうとしていることが見てとれる。労働基準法はあくまで刑事法の一つに過ぎず、労働基準法上時効になっているからといってそれは単に刑事上処罰されることがないというだけのことで、民法上の損害賠償の義務を免れる時効が成立していることは意味しない。ユニオンみえは6月30日、Kさんの過去入社時からの未払い賃金の支払いを要求し団体交渉の開催を求めた。
 ところがロワジールホテル四日市の7月1日の回答は、「(当労組注:『三重一般発第09-330号』による)団交事項?に『既要求事項について』とありますが、当社が未回答の既要求事項がございましたら、文書にて具体的に明示してください」というものであった。これまでユニオンの要求事項にまともな回答を回避しながら、なおも団体交渉引き延ばしを図るロワジールホテル四日市の対応にユニオンは怒りを覚えている。また、「当社回答済みの件につきまして再度団交事項とする場合は、貴組合の要求を当社が誤った解釈をしている可能性もございますので、当社の回答についてご納得いただいていない理由と併せて要求事項を明示いただけますようお願いいたします」としてきたのだ。
「ロワジールホテルで団交拒絶!(その2)」へ→


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
連合単産全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp
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