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三重:パナソニック電工で直接雇用闘争!

kage

2009/05/26 (Tue)

――直接雇用阻む「業務ロンダリング」の実態――

三重県のパナソニック電工(旧松下電工)
津工場で4年以上、
同じ職場で働いてきた裏川公康さん(28歳)が
今年2月、
派遣会社を通じて雇い止めを宣告された。
裏川さんは
三重県の個人加盟制労組・ユニオンみえに加入し、
現在、
直接雇用を求めて派遣先・派遣元双方と
交渉を行なっている。
派遣会社・アロービジネスメイツ(ABM)は
パナソニック電工の100パーセント子会社だ。
同社は福島県においても
17年半にわたって
親会社に「派遣」していた労働者を「雇い止め」し、
裁判になっている。
 
5月13日、
ユニオンみえと派遣会社との
団体交渉が開催され、
筆者も参加する機会を得た――。

■「調査」→「研究開発」→「自由化業務」……
交渉の中で
パナソニック電工100パーセント子会社の
アロービジネスメイツ(ABM)側は、
裏川さんが就業した部署は
4年以上変わっていないが
業務が変わっていると主張。

具体的には、
裏川さんが入社した2005年2月当時は
派遣可能期間の制限がない
(一定の期間を経過しても
 直接雇用義務が発生しない)
政令26業務の1つである
「調査」と書類上されていたが、
これが「実態に合っていなかった」ため、
2005年4月1日から、
これまた政令26業務の1つである「研究開発」に変更。

その後、
「精査の結果、
 政令業務よりも自由化業務として契約するのが妥当」
との判断により、
2006年4月1日から
派遣可能期間制限のある「自由化業務」で
契約したと主張。
裏川さんが雇い止めされた
2009年2月28日の時点では、
自由化業務となってからは3年は経っていないと
主張した。
 
しかし裏川さんに聞くと、
松下(現パナソニック)電工 津工場
コネクタ事業部金属・成型部品品質保証課で
裏川さんが行なってきた業務は、
当初からほとんど変わっていないという。
ずっと、
部品の検査を行なってきただけだったというのである。
 
パナソニック電工は、
入社当初の書面上の業務である「調査」は
「確かに実態に合っていなかった」と
明確に認めた一方で、
「入社当初から2006年4月1日まで
 実際はずっと『研究開発』だった」と
主張するのである。
2006年まで一貫して
(「調査」であれ「研究開発」であれ)
政令業務でさえあれば、
直接雇用義務は発生しないという理屈である。
 
では、
製品の検品ばかりやっていた裏川さんが、
なぜ2006年4月1日までは
「研究開発」に従事していたと言えるのか。
なぜ、
2006年4月1日以降は研究開発ではないのか。
 
派遣会社側の言い分は、
裏川さんが(「調査」という名目で)入社した当初は
主に試作品の検査をやってもらっていたので
「研究開発」であったが、
徐々に量産品の比率が高くなってきたので
2006年4月1日以降は
「研究開発」ではなくなったというものだ。
 
しかし裏川さんは、
「検査は1日60〜80品やって、
 そのうち試作品は1日1品か2品にすぎなかった。
 これは入社した当初から今まで
 大きくは変わっていない」というのである。
会社側は、
「調査」及び「研究開発」時代の
試作品と量産品との比率について、
調査のうえで次回団体交渉で回答すると答えた。

■「研究開発」には「専門的技術」が必要
そもそも「研究開発」は、
厚生労働省の「労働者派遣事業関係業務取扱要領」では、
「科学に関する研究又は
 科学に関する知識
 若しくは科学を応用した技術を用いて
 製造する新製品
 若しくは
 科学に関する知識若しくは科学を応用した技術を用いて
 製造する製品の新たな製造方法の開発の業務」
と定義されている。

もっとも、
「事務取扱要領」に記載された例示の中には確かに
「5.新製品又は製品の新たな製造方法の開発に必要な
   設計及び試作品の製作等」という項目が
含まれてはいる。

パナソニック電工側は、
2006年3月31日まで裏川さんが行なっていた業務は
これに当たると主張している。
だが、
「事務取扱要領」ではその後に
「次の業務は含まれない」という但し書きがついており、
その「含まれない」業務の第一番に、
「専門的な知識、技術
 又は経験を必要とする業務でないものを
 専ら行うもの」が挙げられているのだ。

会社側の主張でさえ、
作るものが試作品がメインであったか
量産品がメインであったかの違いであり、
その他は2006年4月以降の「製造業務」と
ほとんど変わらなかったという「試作品の製作」が、
事務取扱要領のいう「研究開発」に該当するとは、
筆者には到底思えない。
 
ほとんど同一の業務に従事させておきながら、
まずは「調査」というラベルを貼り、
それがまずいとなると
「研究開発」(製品の単純な検査が?)に
ラベルを貼り替え、
「量産品の比率が高くなってきた」と
自由化業務にラベル替えをする……。
こんなやり方で派遣先が直接雇用義務を免れ、
都合が悪くなると労働者を切り捨てるやり方が
まかり通っていいのだろうか。
 
裏川さんが同じ部署で、
同じ上司の下で、
ほとんど同様の業務に従事してきたことには
全く争いの余地がない。
にもかかわらず、
業務に対するラベリングを
ほんのちょっと変えるだけで、
直接雇用義務を免れてしまうというのであるから、
「業務ロンダリング」とでもいうべき手口では
ないだろうか。
「JANJAN」5月26日号)から加筆転載)

【参考記事】
パナソニック電工、津工場でも違法派遣


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
連合単産全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp
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