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言いたい放題66

kage

2020/06/08 (Mon)

放 言いいたいほうだい 66
執行委員長 広岡法浄


 コロナが熱い。日々刻々、感染が拡大していく。人類の生存はたかだか20万年。ウイルスはというと何十億年にもなるという。桁が違う。打ち勝つなどおこがましい。いかに折り合いをつけるかを考える必要があると思う。拡大は避けようがないのだ。ただ、拡大のスピードを遅らせることによって、その間に対策を立てることができるだけだ。しかし、その対策を誤ると、被害は死者の急増のみならず、経済への被害、他の病気を持っている人への被害、失業・半失業の拡大による生活破壊へと進んでいく。安倍政権のとっている対応は後手後手に回っていて、それを追及されると唐突に学校の休校を打ち出したりする。これに右に倣えで一斉休校に入っていく学校の在り方も異様だ。


         いいたい放題66①

                        (2020年5月1日メーデーにて)


 さて、この新型コロナウイルス、名前がついていなければとりあえずの名前を付けて話をすすめようと思って調べたところ、2月11日にWHOが「COVID-19(coronavirus disease 2019)」とつけていた。コロナウイルスによる2019に発生した病気という台風何号ぐらいの意味で、名前とは言い難いので、Anti-global economy coronavirus 略して「AGEC(エジェック)」と名付けることにする。

 AGECは地球外からもたらされたなら、まさに映画に出てくるインベーダーなのだが、もともと地球にいた大先輩なのだ。これまでお目にかかっていなかったので、初めましてと言うことで、付き合い方がわからない相手なのだ。このAGEC、自らの遺伝子を拡散する絶好の相手、カモを見つけたわけだ。見つかったのは我々人間だ。AGECのすることはひたすら増殖すること。ところが、現代に人類と遭遇したAGECは思わぬ働きをすることになる。人間が人間に対して行うテロなど足元にも及ばない。どだい規模が違う。ただし、AGECは人間を敵視などしない。大事な宿主様だ。これまで中国の田舎でひっそりと生き延びてきたのが、そもそも生物ではないと言わっしゃる御仁も御座るが、それはともかく、人間と出会うことで、ここ1~2ヶ月の間で一気にグローバル化し、世界経済を脅かすまでになり、私からAGECという立派な名前まで付けてもらう存在にまで上り詰め、さらに猛威を振るいつつある。 


 グローバル化された世界はAGEC以前と以後で大きく変わる。AGEC自体は何十億年ものウイルスの歴史の中でそんなに特異なものではない。問題は人類の繁栄と資本主義が生み出した経済のグローバル化だ。家に閉じこもってじっとAGECが収束するのを待てばいいようなものだが、そうはいかないのが経済だ。1年も続けば、すでに暴落してきている株価はさら暴落し、世界恐慌に陥る。アメリカはすでに2兆ドルの資金を投じて経済を支えようとしているが、とても足りないだろう。世界の物流も止まる。それぞれの国は自国民の食糧調達を優先する。日本に食料が入ってこなくなる。食糧安保を考えてこなかった附けが回ってくる。経済のグローバル化の見直しが始まる。自国生産の見直しが始まる。すでにトランプが始めた輸入品に対する関税をかけあう事態が世界中に広がる。比較的自由になっていた国境を越えた人の流れが止まる。戦時体制同様、経済を回すために金のある所から取らざるを得なくなる。富裕税も導入せざるを得なくなるということだ。ピケティが分析した第一次世界大戦、第二次世界大戦を通じて平等化が進んだのと同じようなことが、AGECをきっかけに起こる。そのうちワクチンが開発されるが、貧しい国の貧しい人々には高嶺の花で、発展途上国の貧しい人々やアメリカのビザを持たない人々には行き渡らない。かくして何千万人もの人々を死に至らしめる。失業者が街にあふれる。まさに地獄のような世界だ。こんな世界に誰がした。人間だ。資本主義だ。経済のグローバル化だ。

いいたい放題66②


 私は預言者ではないので、予言する気はないが、ちょっと考えたらわかることだ。AGECによって、日米安保も意味を失う。戦後が終わる。AGECによる新たな戦時体制によって。背に腹は代えられないというか、遠くの親戚(アメリカ)より、近くの他人(中国・韓国・北朝鮮)だ。隣人と仲良くするのは自然で、当たり前のことだが、これまでそんな当たり前ができなかった。アメリカとの関係で。いくらインターネットが発達しても、インターネットで送金は可能になっても、現物や人はネットでは遅れない。

 かように、AGECはグローバル化された世界を根底から変える。ある種の戦争だ。この戦争でだれが得をする。安倍晋三か。冗談じゃない。世界は大きく変わるが、安倍の好きにさせたら、とんでもないことになる(すでに始まっているが)。大変な事態を予想し、労働者にそのしわ寄せを許さない闘いを組織すること、友達優遇の安倍ではだめだ。一日も早く安倍政権は打倒し、被害を最小限に食い止める救民政府を樹立する必要がある。挙国一致と言って安倍晋三を助けるのはもってのほかだ。


 さて、AGECの拡大に対し、私たちにできることは何か。まずは、恐れないこと。最悪を覚悟しつつ、日々、最善を尽くすこと。正しい知識のもとで、AGECに付き合うこと。ユニオンの活躍が期待されている。AGECの蔓延によってさらに困難な状況に追い込まれている非正規雇用労働者の立場に立って戦うユニオンとして。

 こんな時こそ、自粛ムードに流されず、なすべき、期待されている活動を推し進めることだ。ユニオンみえは活動を自粛などしない。こんな時こそ、活発に運動する。もちろん、リスクはある。しかし、リスクを上回る私たちには使命がある。AGECは味方ではないが、殲滅すべき敵でもない。うまく付き合っていく相手でしかない。ポスト・グローバル経済を見越して。
(2020.03.30記)

Don²第75号より転載
 
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