2017 07 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. »  2017 09

ジェイテクト、団交なお引き延ばし

kage

2009/04/17 (Fri)

――労働者には生活が! ただちに団交を――

■4月7日付「連絡書」で
トヨタ自動車グループの
機械・自動車メーカーであるジェイテクトが、
直接雇用する「期間従業員」の
雇用問題などに関する団体交渉開催を
またも引き延ばす「連絡書」を
4月7日付で労働組合に送付した。
5人のジェイテクト期間従業員を組織する
三重県の個人加盟制労働組合・
ユニオンみえ(三重一般労働組合)は
強く抗議し、
8日、
3度目の団体交渉の申し入れを行なった。

ジェイテクトは4月7日付の「連絡書」の中で、
団体交渉の速やかな開催を求めた
3月25日付のユニオンみえの申し入れに対し、
自社の主張を述べるにとどまり、
なお団体交渉開催の諾否に
明確な回答を行なわなかった。

■改めて「解雇でない」と見解
ジェイテクトはまず、
4月7日付の「連絡書」の中で、
本件雇用問題について改めて、
「事実内容は適正な雇止めであり、
 解雇ではありません」との認識を示した。
それはそれでよい。

しかし、
ジェイテクト4月7日付「連絡書」には、
その後、
ユニオン側の主張を
明らかに曲解した記述がある。
ジェイテクトはユニオンみえが
「労働契約法第17条第1項
 〔契約期間中の途中解雇〕、
 パートタイム労働法第8条
 〔差別取り扱いの禁止〕規定を用い
 解雇との考えを主張」していると決めつけ、
「労働契約法第17条1項は
 『期間途中での解雇』に関する定めであり、
 同法にあたる期間途中の解雇には該当せず、
 そもそも解雇の4要件が
 必要なものではありません」とか、
「パートタイム労働法8条1項は
 『所謂3要件を満たす
 パートタイム労働者に該当する者』への
 定めであ」るなどと論難している。

■「やむを得ない事由」と言ったのは会社側
ユニオンみえの3月25日付申し入れを、
ごくまっとうに読むならば、
ユニオンみえは別に、
組合員らが「期間途中での解雇」をされたとか、
「パートタイム労働者」であったなどとして
本件が労働契約法17条1項や
パートタイム労働法8条に該当すると
主張しているのではないことは、
すぐに分かる。
ユニオンみえは、
ジェイテクトが本件「雇止め」を
「やむを得ない事由による」
(期間員労働契約書4.?)のだ、と
あくまで強弁するため、
労働契約法17条1項の規定を引用し、
「労働契約法では、
 『やむを得ない事由がある場合』とは、
 期間の定めのない労働者の
 解雇の際に必要とされる
 『客観的に合理的な理由を欠き、
  社会通念上相当であると
  認められない場合』、
 すなわち解雇4要件より
 さらに厳しい要件であると解されてい」る
という事実を指摘し、
本当に本件「雇止め」が
「やむを得ない事由による」とまで
言えるのか、と
疑問を呈したまでである。
(本件「雇止め」が
 「期間員労働契約書4.?」にある
 「やむを得ない事由による」のだ、
 と主張しているのはジェイテクトの側であり、
 ユニオン側から言い出したものではない)。

■反復更新で「期間の定めなし」になることも
パートタイム労働法についても同様である。
ユニオン側は別に、
組合員らがパートタイム労働者であり、
パートタイム労働法の適用を受けると
主張したのではない。
組合員らが更新を重ねることによって
期間の定めのない雇用契約に転化しているという
ユニオン側の主張を、
ジェイテクトが
「法的根拠のない主張」であるとの一言で
一蹴しようとしたため、
期間の定めのある労働契約であっても
「反復して更新されることによって
 期間の定めのない労働契約と
 同視することが社会通念上
 相当と認められる」ことがあるのだという
実例として提示したにすぎない。

ジェイテクトは、
上記ユニオンの主張に対し、
「期間の定めがない労働契約と
 同視することが社会通念上
 相当とされる5類型にあてはめて考えることが
 一般的であります」と言う。
5類型とは、次のようなものだ。

1.業務内容の恒常性・臨時性、業務内容についての通常の労働者との同一性の有無等労働者の従事する業務の客観的内容
2.地位の基幹性・臨時性等労働者の契約上の地位の性格
3.継続雇用を期待させる事業主の言動等当事者の主観的様態
4.更新の有無・回数、更新手続きの厳格性の程度等更新の手続き・実態
5.同様の地位にある他の労働者の雇止めの有無等他の労働者の更新状況


■社員と混在、同一業務
「1.」の
「労働者の従事する業務の客観的内容」について、
ユニオンみえ組合員らは
「自動車用等ベアリングの製造に関する加工、
 組立て、包装作業等」の、
まさにジェイテクトの恒常的業務に
従事していたのであり、
一定期間で作業の終了が予定される業務に
従事していたわけではなかった。
業務内容についても、
ジェイテクト正社員と並び混在しながら
同一業務に当たっていたという。

「3.」の「当事者の主観的様態」についても、
組合員らは雇い入れの段階で
元の派遣会社である
三重エディックの中川佳映社長から、
「3年頑張れば社員になれるよ」と
聞かされていたと口をそろえて証言している。
組合員Fさんなどは、
「私なんか、
 エエおばちゃんやのに
 正社員になれるんや」と
おどろいていたと証言している。

■「3年」の期間契約のはずが……
ジェイテクトとの間での
初めての雇用契約書にサインした
2007年3月にも、
ジェイテクトの「管理会社」となった
三重エディックの中川社長はその際、
まず「これをちょっと見てくれ」として
雇用契約書のサンプルを1枚出し、
回し読みするよう求めたという。
そこには
3年間の契約期間が書かれてあったことを、
その場にいた何人もの人間が覚えている。
ところが、
三重エディック中川社長が
「それで納得したらサインしてくれ」と
実際にサインさせた
個々の契約書の雇用期間は、
何と「3ヶ月」になっていたというのである。

その後の就業中も、
「3年で社員になれる」というのは
元三重エディックの「期間員」の間では
共通認識であったという。
一度、
「女の人は社員になれないらしい」
との噂がでたこともあるが、
その際も三重エディック中川社長は
「年も性別も関係なく
 3年頑張れば社員になれる」と力説し、
そのことは
何人ものジェイテクト社員が聞きながら
何ら否定しなかったという。

■機械的な「契約更新」
「4.」の「更新の手続き・実態」については、
ユニオンみえ組合員には
全員更新の実績が複数回あり、
その回数は
Sさん・Tさん・Fさんが7回、
Iさんが5回に及んでいる。
更新の際、
労働条件等の契約内容についての交渉もなく、
使用者側があらかじめ用意した契約書に
労働者が署名押印して提出するだけという
機械的な手続きが行なわれており、
更新の手続きは形式的だった。

「5.」の「他の労働者の更新状況」についても、
これまでジェイテクト「期間員」は
欠勤が多い等の特殊な理由で
雇止めされた場合を除き
契約が更新されてきたものであるという。

■もはや「期間の定めなし」に転化
以上の理由からユニオンみえは、
期間従業員らの労働契約について、
「反復して更新されることによって
 期間の定めのない労働契約と
 同視することが社会通念上相当と認められる」
ものとなっていた可能性を指摘している。

会社寮に関する申し入れについては、
ユニオンの申し入れに対し
ジェイテクト「連絡書」はただ、
「弊社は既に具体的な提案を
 ご本人に実施しております」とのみ回答する。
組織労働者の労働条件は、
原則として会社と労働組合が
対等な話し合いによって決定するものであり、
個別分断された労働者と会社との
個別交渉により決定されることは望ましくない。
労働者個人に対して
「具体的な提案」ができるのであれば、
労働組合法で定められた
正式な労使協議の場である団体交渉においても
提案できるはずである。

Iさんはジェイテクトから家賃を天引きされて
アパートに住んでいるが、
このまま住み続けたいと希望している。
また寮について、
わからないことがあったら
「管理委託会社」に問い合わすようにと
記載されているが、
意味不明なので、
どこにどのような会社があるのかなど、
具体的な説明を得る必要がある。
ジェイテクトは速やかに団体交渉を開催し、
提案があるなら公式に労組を通じて提案すべきだ。

■血友病患者に切傷危険作業
また、
出血すると血が止まらなくなる
血友病患者でHIVウィルスに感染し、
ヒト免疫不全症候群(AIDS)で
2級障害者の認定を受けているTさんに
切傷危険作業を行なわせたことについても、
「連絡書」は
「その他の申し入れと思われる事項の
 事実内容については、
 先般ご連絡させていただいたとおりです」
と言うのみで、
具体的な回答が何もない。
当人もユニオンも、
到底納得がいかないとしている。
団体交渉の即時開催が必要である。

■既に職場を追われてしまった組合員ら
ユニオンみえ組合員らは
第1回団交申し入れの際には
在職中であったにもかかわらず、
ジェイテクトが団体交渉を拒絶し、
あるいは引き延ばした結果、
何らの公式な労使交渉を経ないまま
すでに職場を追われてしまっている。
当該労働者らには生活があり、
ことは一刻を争うのである。
ジェイテクトは
速やかに労働組合との団体交渉を開催し、
諸問題の早期解決を図るべきである。
(インターネット新聞「JANJAN」
 4月10日号から転載)


【参考記事】
トヨタ系「ジェイテクト」で団交拒絶続発
ジェイテクト、3たび団交引き延ばし
ジェイテクト:団交開催引延ばしで100日経過
ジェイテクト、ついに「団体交渉に応じる」と回答
ジェイテクト、未払い賃金を「期間工」らに支払い
ジェイテクト亀山工場でストライキ決行


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
連合単産全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp
関連記事
スポンサーサイト

コメントフォーム

kage


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

この記事へのトラックバック