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7.5 鈴鹿さくら病院裁判闘争の勝利を祝い、           成果を全国に広める集い

kage

2015/07/21 (Tue)

鈴鹿さくら病院裁判闘争
~ ストライキ権の意義が改めて認められた判決 ~



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 7月5日午後1時半から、三重県教育文化会館において『鈴鹿さくら病院裁判闘争の勝利を祝い、成果を全国に広める集い』が、70名の参加のもと盛大に開かれました。
 
 集会には、裁判闘争を先頭に立ってたたかって下さった中谷弁護士・小貫弁護士・馬場弁護士、そして全国から裁判闘争の支援にかけつけてくれた仲間のみなさん。コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク事務局長の岡本さん、同事務局次長の中村さん、全国ユニオン事務局長の関口さんをはじめ、名古屋ふれあいユニオン・静岡ふれあいユニオン・山梨ユニオンなど各労組の仲間たち。中勢地区労センター議長の猪又さん、名古屋労職研の成田さん、ユニオンと連帯する会の近森さん、そして地域で反戦・平和の運動を取り組んでいるユニオンサポートみえの代表世話人・宮西さん等、実に様々な方たちの参加で集会は始まりました。

 いま、全国ではスラップ訴訟といって組合運動をつぶそうと情宣活動やビラ撒き等に対して業務妨害・名誉毀損・営業妨害などをデッチ上げ、民事訴訟を起こした事案が多発しています。裁判所が、こうした訴訟に反動的な判決を下すことが多いのですが、今回の鈴鹿さくら病院の裁判闘争の勝利は、画期的で素晴らしい決定だと思います。営業を営む権利より、憲法に保障された権利であるスト権の方が優先するという当たり前と言ってしまえば当たり前の事が、最高裁の判決で改めて確認されました。

 この判決の決め手となったのは、やはり職場から地道なたたかいを作り出し、分会の団結を強め組織を大きくしてきた分会の皆さんの組織力だと思います。この成果を確認し、労働委員会においても勝利の決定を目指してたたかいましょう。第一部に続き、分会の代表の司会で第二部交流会が行なわれました。集会に参加された方の自己紹介を中心に、懇親会は盛況のうちに終了しました。

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◇ 中谷雄二弁護士の講演より ◇

 
 7月5日、津市で開かれた『鈴鹿さくら病院裁判闘争の勝利を祝い、成果を全国に広める集い』で、中谷雄二弁護士に基調報告を行っていただき、その中で裁判闘争の勝利の意味をわかりやすく説明していただきました。
 中谷弁護士は、スト禁止仮処分決定について、「今までの常識では考えられないことが2つ重なって起こった。」と、話されました。1つは、病院がストライキに対して、スト禁止の仮処分に訴えたこと。もう1つは、裁判所が双方の意見を聞かず、一方的にスト禁止仮処分を決定したことです。「この背景には、司法全体で労働基本権に対する認識の欠如が拡がっており、それがいま日本中で労働争議に対して、街頭宣伝の制限などの仮処分が頻発する状況を作り出している。」と、指摘されました。鈴鹿さくら病院における、スト禁止仮処分決定も、このような流れの中で起きていることに注目するよう話されました。判決はこの流れにクサビを打つものとなった、と指摘されました。

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 裁判では、労働基本権であるストライキ権に対して仮処分で禁止できるのか、について判断されました。まず、ストライキを止める権利について。病院は患者の生命の危険を防止するため、としているが、病院は患者ではないので、直接的にはストライキを止める権利が無いことが認定されました。ストライキを止める権利が無いので、スト禁止の仮処分に訴えること自身が違法であるが、それでも、病院には患者を危険から守る義務があるので、ストライキを禁止する緊急な必要性があったか否かも判断されました。また、手続きの上でも双方からの意見を聞くなどの手続きがとられておらず、いずれの面からも、スト禁止の仮処分を決定する正当な理由がなかったことが判断されました。スト禁止仮処分決定の違法性が厳しく指摘されました。

 一審の津地裁の判決では、病院側の損害賠償金がこの種の裁判では異例ともいえる高額の330万円の支払いを命ずるものになりました。これは、裁判所がスト禁止仮処分裁判決定の違法性を強く指摘したものと言えます。名古屋高裁では、組合本部への支払いの分が一部減額されることになりましたが、組合側の勝利判決の内容は、一層確認されるものとなりました。最高裁では名古屋高裁の判決が維持され、確定判決になりました。 今回の判決では、スト禁止仮処分などの法的手段で、労働基本権であるストライキ権を安易に制限することに対して、厳しく戒める内容になっていることが改めて確認されました。

 中谷弁護士は、鈴鹿さくら病院分会が裁判闘争をたたかう中でも、春闘などで病院に対してストライキを構えてたたかい続けていることを指摘し、労働組合が原則的なたたかいを続けていくことこそが、労働者の生活と権利を守っていく本当の力になることを、改めて強調されました。

 わたしたちは、このたたかいと判決を踏まえて、さらに一層現場でのたたかいに奮闘していく決意です。 





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