2017 07 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. »  2017 09

放言ーいいたいほうだいー第42回

kage

2013/12/20 (Fri)

放言(いいたいほうだい) 42   本部書記長 広岡法浄

 

いくつかの闘争が決着した。そこで言いたい放題、実名を上げて出したいところではあるが私の意に反し、その多くが公表できない条項、いわゆる口外禁止条項が入っている。「言いたい放題」にならないので、ここで書くのはいかがなものかという指摘が当然あると思うが、いくつかの教訓があるので、実名を挙げない形で報告し、考察してみたい。

ひとつはトヨタ系の大企業での争議だ。もう、4年半も闘ってきた。派遣切りの嵐が吹き荒れたリーマンショックにより、期間工全員が解雇された。団交・労働委員会斡旋では決着せず、裁判での闘いに入っていった。集団での闘いではあったが、それぞれの生活があり、働かなければ生きていけない。一日も早く決着したいが、地裁での和解も不調に終わった。それだけ、会社が強気ということだ。これまで、大阪本社などへの抗議行動を提起はしたが、ノリがイマイチ良くなかった。会社は判決が出されても負ける可能性はないと踏んで和解しなかっただけではなく、組合員の足元を見て、行動を起こされる可能性も闘いが激化する可能性もないと踏んでの対応だ。組合員も弁護団も高裁にかけた。地裁判決を様々な角度から批判する文書が作成され、提出された。しかし、高裁での裁判官の心証は地裁判決を覆すものではなく、1回で結審してしまった。このままではまた敗訴で終わってしまう。ここは一番、行動を起こす時だ。愛知のユニオン共同行動に合わせ、名古屋のど真ん中での行動を展開した。トヨタ本体にも切り込んでの行動だ。担当者は組合の申し入れの受け取りをも拒否するという不誠実な対応をしてきた。一緒に行った支援のメンバーが唖然とする中、私はしつこく食い下がり、子会社に申し入れがあったことを伝えることを約束させた。後日、裁判所で和解が成立した。会社は和解したこと自体も公表しないことを条件に金銭和解した。通常なら和解した事実については公表OKなのだが、よほど和解したくなかったようだ。ここ一番の行動なしには和解できなかった案件だ。

次に紹介したいのは中小というか零細企業だ。連合傘下の組合として発足したが、上部団体の某労組は会社の言い分に理解を示し、組合員を抑えにまわった。そんな上部団体では入っている意味がないと脱退。上部組織なしでやってきたが、ますます舐められる。そこでユニオンみえに加入し闘ってきた。会社は弁護士を雇って抑えにかかったが、徒労に終わった。一旦は組合に譲歩したが、本心ではなかった。ユニオンみえと対決することで多数の会社の顧問を引き受けている弁護士を新たに雇い入れ、一切譲歩しない姿勢で攻勢をかけてきた。「ストライキをしたら会社は潰れる。ストライキは労働者の権利だから会社はしろともするなとも言える立場にない。やるのは自由だ。ただし、譲歩はできない。会社が潰れたら組合のせいだ。」と組合を挑発してきた。一気に全面ストに入って弁護士をギャフンと言わせたい。血気にはやる組合員をなだめ、組合の内部崩壊を狙った作戦であることを説明し、持久戦に入ることにした。さまざまな闘いを組合わせ、徐々に戦術をエスカレートしていった。とてつもなく暑い夏の炎天下での闘いであまり白くもない顔が黒光りするようになっていった。ようやく秋風(ビールは秋味が出回った)が立ち始めた頃、事態は動いた。泣く子と地頭には勝てない。社長が弁護士の反対を押し切って和解を申し出た。組合の要求が通り、労使協調による経営改善をはかる約束がなされた。勝つまで闘う決意と適切な戦術の組み合わせによる団結の維持による勝利だ。

まだ継続中ではあるが、T社の闘いも紹介したい。たったひとりのストライキで事態をオセロゲームのごとくひっくり返したあの戦いだ。ストライキの前と後で会社の対応が反転した。ストの前は団交で会社側が机を叩いて組合を挑発し、一方的に退席していった。それがストライキを決行した途端、「広岡さんにはいろいろご指導願いたい」という。気持ちが悪いこと、この上ない。ユニオンみえの戦いは正義の戦いだ。たとえ一人になっても、戦う組合員がいる限り戦いつづける。

もう一つ紹介したい闘いがある。会社の攻撃に対し抗議行動を展開し、労働委員会闘争・裁判闘争に入らんと準備を進めた矢先の事、社長から会談を申し入れられた。組合員と相談し、会うことに。これからの戦いの見通しを説明し、組合との闘争に入ることがいかに愚かで会社にとってマイナスになるかを説いた。社長は理解を示し、双方が反省すべきは反省すること、今後円満な労使関係を築くために努力すること、さらに、誠実団交、事前協議の条項をいれプラスアルファを加えて和解した。戦うことと、和解すること。いずれも運動の前進を目的になされなければならない。

いろいろ紹介してきたが、戦いがいつも勝利するわけではない。勝つ時も負ける時もある。問題はいつ、いかに闘い、勝つか。いかに負けるか。だ。今でしょう!!

今、安倍内閣が日本の労働者にとんでもない攻撃をかけてきている。経済特区を作り、その中では労働基準法の効力を一部停止させることができる、シャバでやるとブラック企業と言われることが特区では合法でどの企業も許される、まさにおとぎの国を出現させるマジックだ。東京・名古屋・大阪に限ると言っているが、地方の事業所・工場でも本社がこの3つのどれかであればOKだという。相手は安倍内閣、中小企業のオヤジではないが、戦う時だ。さすがに、厚生労働省もこの構想にはすんなりと従う姿勢ではない。大臣の田村は三重県選出の議員だ。初めて当選したときは自社さ政権の時で、動員に駆り出されたこともある。さまざまな方法を駆使し、特区構想を潰すことが今求められている。日本のすべての労働者の運命がかかっている。さすがに連合も反対だ。協力できるあらゆる勢力と手を携えることも重要な課題だ。

 




 2013/10/10
関連記事
スポンサーサイト