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前代未聞の暴挙=スト禁止仮処分決定を許さない(鈴鹿さくら病院&津地裁)

kage

2012/10/30 (Tue)

☆前代未聞の暴挙=スト禁止仮処分決定を許さない     
--鈴鹿さくら病院--

鈴鹿さくら病院は鈴鹿市北西部にある従業員百数十名の精神科・内科の病院で、ユニオンみえ最大の職場分会のあるところ。今年6月21日の団交で、分会は病院管理者2名と非組合員の職員2名にひとり月額30万円に及ぶヤミ賃金、ヤミ手当てが支払われていることを暴露追求した。この時、開設者、病院長はこの事実を知らないと言い通した。だとすると、病院管理者の一部による背任横領事件に他ならない。総額は2年間で約3000万円にのぼる。
2年前の春闘のとき、分会が病棟夜勤者の年末年始手当ての増額を要求したが、総額でわずか30万円にしかならないものにたいして、病院側は「病院の屋台骨がかしぐかもしれず、そんな危険な橋を渡ることは出来ない」として拒否してきた。分会がストライキを決行し、手当てをようやく勝ち取ったいきさつがある。しかし、その直後から毎月120万円、2年間で3000万円近くにも達する不正経理=背任横領が行われていたのだ。これは病院側が主張していたことからすれば、病院の屋台骨を100回以上もかしがせる、とんでもない事件だ。
分会は、このことに対する情報公開がない限り、信頼関係が築けないとして賃金台帳の公開などを求めてきた。
病院は今年の夏の一時金についても、昨年の2.1ヶ月を大きく下回る1.8ヶ月を回答してきた。病棟が忙しくなっているにもかかわらずだ。これに対し分会がストライキ権を確立し、県当局に届けた上で、スト通告をしてはじめて、病院は今年の夏季一時金を2.1ヶ月とすることを認めてきた。
院長は事件を解明すべき立場にあるにも関わらず、はじめは会計士や弁護士立会いで確認するとの前言を翻し、8月9日の団交では「一人で確認した結果、そのような不正は一切なかった」と自らもみ消しにかかってきた。このような不正を許していては鈴鹿さくら病院に未来はない。
分会は真相究明と該当者の処分を求め、8月20日より24日まで5日間、四つある病棟のうち、一つの病棟で夜勤帯に限定してのストライキに突入した。3日目のストに突入する直前になって、病院は分会にストライキ禁止の仮処分決定が津地裁から出されたとして、決定文のコピーを出してきた。病院はスト初日の8月20日、津地裁にスト禁止の仮処分申立てをおこない、津地裁・関川亮介裁判官が無審尋でこれを認めてしまった。
仮処分決定に添付された病院側申立書には組合が保安要員を提供しなかったとし、患者の生命・身体の安全に配慮しない違法ストだと記されている。組合は事前に文書で要請があれば保安要員を用意することなどを明らかにしている。8月22日、津地裁は仮処分裁判に必要な審尋を一切行わず、組合の主張を全く聞くこともなく、スト禁止の決定を下した。仮処分は主文のみで、決定理由がなにもない。前代未聞の暴挙というより他ないものだ。
この決定は全国で出されている組合の争議に関わる街宣禁止仮処分決定や立ち入り禁止仮処分決定の延長線上に位置しており、とりわけ悪質なものといわなければならない。この様な決定がまかり通れば、ストライキの権利、団体交渉の権利など労働組合のすべての権利が奪われかねない。
ユニオンが仮処分決定に対して「起訴命令」を申し立てたところ、病院はスト禁止仮処分申立てを取り下げて
きた。ユニオンは、これに対し、9月12日、病院に1,100万円の損害賠償請求の裁判を起こした。同日夜に開催された団交で組合の追及に対し、川村院長は「ストが止まったので取り下げた」と言い放ったのである。
ユニオンはこの裁判を通して、ストライキ禁止決定が、いかに不当なものであったかを明らかにし、スト禁止
という甘い果実の食い逃げを許さず、申し立てた病院に責任を取らせ、津地裁のスト禁止仮処分決定の不当性を
社会的に明らかにしていく。
 東海労働弁護団は、組織をあげてこの問題に取り組むことを決定し、すでに抗議声明を発してくれた。また、先月、京都で開かれたコミュニティー・ユニオン全国交流集会でも、この問題が大きく取り上げられ、全国からの応援を頂いている。
その後、9月28日、10月12日と開催された団交において、不正経理=背任横領事件と共にストで闘う原因となったパワハラ問題については、長年パワハラを部下に働いてきた看護師長の平職員への降格処分に続き、そのパワハラを放任、助長してきた院長自身による団交での看護師長擁護発言の撤回を含む謝罪文、看護師長の反省文を組合に提出してきた。
しかし、組合は不正経理=背任横領を未だに否定し続ける病院に対し、10月15日から19日までの5日間連続の
病棟夜勤ストの決行を通告した。組合が不退転の決意でストに立ち上がった結果、スト初日にあたる10月15日、
病院側の求めで開催された臨時労使協議会において、不正経理の事実を認めて謝罪し、必要な処分、再発防止策
などについて、組合と真摯に協議することを約束したため、ストの回避を決定した。組合の完全勝利と見えよう
が、病院は不正経理は認めたが、ヤミ手当などは裏ガネ作りの方便であったとして、背任横領については認めて
おらず、全容解明にはほど遠く、病院のヤミも奥深い。
今後は、法廷闘争と有機的に連動させながら、事件の全容解明と再発防止に向けた闘いのさらなる展開が問われている。今後の展開に注視し、さらなる支援、応援をお願いします。
鈴鹿さくら病院分会
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