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これって パワハラ?(中日新聞)

kage

2012/03/21 (Wed)

これって パワハラ?
2012年3月21日


 もうすぐ新年度。入社や転勤などで新天地に期待がふくらむ季節だが、気になるのが新しい職場の人間関係だ。特にパワーハラスメント(パワハラ)の問題は、加害者にも被害者にもなりうる難しいテーマ。どんな行為がパワハラになるのか、職場での実態はどうなのか-。若い会社員や専門家の声を交え、現状や対策を探った。(担当・佐藤航、奥野斐、高橋貴仁)

 職場などのいじめや嫌がらせを指す言葉として、すっかり定着した感のあるパワハラだが、実際にどんな問題が起きているのだろうか。まずは北陸の若い社会人に「パワハラを感じた状況」を聞いてみた。


書類提出、即ごみ箱に
 金沢市の会社員女性(35)は、派遣社員から正社員になったのをきっかけに被害を受けるようになった。自分を正社員に引き上げてくれた上司と仲の悪い男性社員が直属の上司になり、露骨な嫌がらせが始まったという。

 正社員として初出社した朝、会社に自分の机がなかった。そのことを指摘しても、生返事だけで悪びれる様子は一切なし。その後も書類を出すたび、すぐごみ箱に捨てられた。「存在すら認めてもらえない感じ」。怖くて誰にも相談できず、結局その会社は辞めた。

 精神的苦痛だけでなく、直接的な暴力を受けるケースもあった。同市内の会社で営業を担当する20代女性は、契約を取れずに帰社すると皆の前で罵倒され、ひどい時は物を投げられた。朝礼でも「契約を取れないのは人間以下だ」とののしられるが、仕事と割り切って何とか耐えている。

 社会人といえば宴席も大事なコミュニケーションの場だが、酒にまつわるパワハラも少なくない。金沢市の20代男性会社員は入社当時、酒が飲めないのに「注いだんだから飲め」と強要された。富山市の男性は業務命令と言われ、飲みに行く上司を何度も車で送り迎えしたという。


相談件数 8年で6倍
 パワハラ対策を検討する厚生労働省のワーキンググループ(WG)の報告によると、2010年度に全国の労働局に寄せられた「いじめ・嫌がらせ」の相談は約3万9400件。02年度の約6600件の6倍に上る。企業全体に悪影響を及ぼす問題として認知されてきたことに加え、企業間競争の激化、職場のコミュニケーションの希薄化なども背景に挙げている。

 WGは1月末、これまで明文化されていなかったパワハラの定義を盛り込んだ報告書をまとめた。身体的、精神的な攻撃、多すぎる仕事をさせる過大要求、仕事をさせない過小要求-など六つに分類=下図参照。上司から部下や同僚同士だけでなく、ITなどの専門知識を持つ部下が上司に嫌がらせをするケースなども、パワハラとして対応すべきだと求めた。


被害判断に難しさも
 ただ報告書には、「業務上の適正な指導との線引きが必ずしも容易でない」という記述もあり、判断の難しさもにじませている。どんな行為がパワハラに当たるかは、時と場合によって違うため、明確な対応を示せていないのが現状だ。日本産業カウンセラー協会北陸事務所の佐藤美夏子(みかこ)副所長は「暴力を振るうなど刑法上の問題や、不当解雇やサービス残業といった労働法上の問題になれば分かりやすいが、実際はそこまでいかないケースが多い」と指摘。「明らかな脅迫や人格否定は別にして、一般的に精神的な被害は顕在化しづらい」と説明する。

 人によって受け止め方が異なり、なかなか実態をとらえにくいパワハラ。佐藤副所長は「人格や人権の尊重は大事だが、お互いに加害者になることを恐れて、おっかなびっくりで仕事をしなければならない状況になるのもいかがなものか。職場でコミュニケーションを取りながら、問題に向き合っていく積み重ねが、信頼し合える人間関係につながる」と訴えている。

パワーハラスメントの行為類型


日本産業カウンセラー協北陸事務所
佐藤副所長に聞く
感情的な指導NG/部下から上司にも

 どこまでが「適正な指導」で、どこから「パワハラ」になってしまうのか。企業全体にとって悩ましい問題だが、明確な線引きがないのも事実。どちらとも取れない「グレーゾーン」を例に、日本産業カウンセラー協会北陸事務所の佐藤副所長に対応を尋ねた。

部下が遅刻を繰り返すので、皆が見ている前で怒鳴りつけた

 就業規則に触れているなら、それを注意するのは当然のこと。でも怒鳴ってしまうと、感情をぶつけるだけで指導になりません。同じミスを繰り返すのであればメンタル不調に陥っている疑いもあるので、まず注意をする前に「どうしたの?」と聞くことが大切。相手を見ながら冷静に対応すべきです。

無能な部下に重要な仕事を与えない

 これは難しい問題ですね。「無能」の認識が上司と部下で違う場合、部下は「それくらい自分でもできる」「故意に外されている」と思い、パワハラだと感じるかもしれない。職場でコミュニケーションが足りていないと、自他の評価が食い違うことも多くなる。普段から風通しを良くして信頼関係を築き、立場や職責を明確にしていれば、部下がパワハラ被害を感じることも少なくなるはずです。

気の合わない上司の悪口を社内で言い触らす

 部下が上司のうわさをするのは世の常。ただ、今回の厚労省WGの報告では、専門知識を持つなど優位な立場にある部下が、上司に嫌がらせをする場合もパワハラに含めるべきだとしています。権限を持つはずの上司が被害を受けているとすれば、組織全体に問題がある可能性が高い。マネジメント上の問題や指揮系統を根本から見直す必要があります。

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/popress/work/CK2012032102000146.html
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