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カテゴリ:オンセンド(美濃市) の記事リスト(エントリー順)

オンセンド、謝罪から半月でまたも居直り

kage

2009/12/15 (Tue)

――パートへのセクハラ・雇い止め問題等で団交――

岐阜県美濃市に本社を置く衣料品ディスカウントの
「オンセンド」(代表取締役:森弘治)は11月19日、
2004年以来拒絶してきた労働組合との団体交渉に
ついに応じた。

■労組側、社長の出席を要請
オンセンドは、
店長からセクハラを受けたことなどから
労働組合に加入したパート従業員に
組合を離脱するよう圧力をかけ、
その後 雇い止めした上 、
労組との団体交渉を拒絶していた。
しかし、
中央労働委員会でオンセンドに対し
団体交渉に応じるよう命じる決定が出され、
その後オンセンドは
東京地裁・東京高裁・最高裁に訴えたが、
中央労働委員会の命令が覆ることはなかった。

団体交渉に先立ち、
元パート従業員・Hさんの加盟する
三重県の個人加盟制労働組合ユニオンみえ
「連合」構成単産・全国ユニオン加盟)は
オンセンドに対し、
団体交渉への社長の出席と、
会社側弁護士の宮澤俊夫氏が
自らのホームページで
「顧問先企業が企業外ユニオンから
 不当労働行為で県労働委員会に申立をされた事件では
 会社側を勝訴に導きました」と
記載している件についての善処とを書面で要請した。
(三重県労働委員会で
 会社側が勝ったことは事実であるので
 「100パーセント嘘」とは言えないが、
 その後中央労働委員会で
 三重地労委の決定は覆され、
 東京地裁・東京高裁・最高裁でも
 会社側が連敗しているので、
 最終的に「勝訴」したのはユニオンみえの側である)。

■オンセンド、ついに誓約書を労組に手交
団体交渉の冒頭、
オンセンド側は「申し訳ありませんでした」と言いながら
ユニオンみえに以下の文書を手渡した。

平成21年11月11日


三重一般労働組合
執行委員長 塩田至殿

株式会社オンセンド

代表取締役 森弘治


 当社が行った下記の行為は、中央労働委員会において、労働組合法第7条第2号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められました。
 今後このような行為を繰り返さないようにいたします。





(1)平成15年6月17日及び6月18日、貴組合員Hに対して、当社人事部長が組合からの脱退を慫慂する言動を行ったこと。

(2)平成16年3月5日、3月9日、3月12日及び3月19日付けで貴組合から申し入れのあった「不当解雇の撤回について」等に関する団体交渉を拒否したこと。


11月19日の団体交渉では主に、
団交事項の1つである
Hさんの日曜休日の取り扱いの変更の経緯・理由及び
Hさんの契約更新問題の解決方法について
話し合われた。

この中で会社側は、
宮澤俊夫弁護士のホームページの記述について
労組側が会社に善処を要請したことについて
「これは本件のことではない」などと主張したが、
「では、
 『企業外ユニオンから不当労働行為で
  県労働委員会に申立をされた事件では
  会社側を勝訴に導きました』というようなケースが
 他にあるのか。
 何件あるのか」と問われると、
「守秘義務があるので言えない」と繰り返すばかりで
何ら具体的な回答を示そうとはしなかった。

「そもそも、
 『企業外ユニオンから不当労働行為で
  県労働委員会に申立をされた事件では
  会社側を勝訴に導きました』ということは
 宣伝文句として堂々とホームページに記載しながら、
 その根拠を問われれば
  『何件あるのか』というようなことさえ
 守秘義務にあたるという見解は理解に苦しむ。
 一体誰がこんな都合のいい回答で
 納得できるのか」と
ユニオンみえ側は憤っている。

■社長の拇印入り文書を労組に送付!
ところがである。
会社側は12月4日、
いきなり森社長の拇印入りの次のような文章を
ユニオンみえに送り付けてきた。

三重一般労働組合 書記長 広岡法浄様
平成21年12月4日


株式会社オンセンド

代表取締役 森弘治


 11月19日の貴組合との団交の際、貴殿から私に会いたいと申し入れがあったが、貴殿と直接会うことはない。
 貴組合のことは、全て山田より報告を受けており、これまでの当社の対応は全て私の意志である。
 19日の団交の際にも、貴組合は明確な要求事項を示さなかったが、私としてはHさんのことは、名古屋地裁・高裁の判決に従い、当社として命じられた損害賠償金60万円を既に支払い済みであり、全て解決済みである。したがって、今後貴組合等に、これ以上の金銭支払いを絶対するつもりはない!!但し、団交には何回、何十回でも応じる。
 宮澤先生を誹謗するような申入書をいただいたが、最高裁までの判断をしたのは、私の意志である。貴組合との対応については引き続き、宮澤先生にお任せしてあります。


この社長は労働組合を
一体何だと思っているのだろう。
ユニオン側は「明確な要求事項を示さなかった」というのに、
「今後貴組合等に、
 これ以上の金銭支払いを絶対するつもりはない!!」と
一人で勝手にびっくりマークを2つもつけて
喚き立てるこの態度はいかがなものか。
「自分たちのやってきたことを顧みて
 少しは恥ずかしいとは思わないのか」と
ユニオンみえ側はあきれている。

そもそも、
パート従業員・Hさんにオンセンドの四日市店長が
セクハラ行為を行なったことが
本件の発端なのである。
オンセンドも受け入れた名古屋高裁判決および
その前提となる名古屋地裁判決によると、
当時のオンセンド四日市店長・中根久雄氏は
Hさんに対し、
「このエプロン、裸でしたら、いいやろうな」
などと話しかけたり、
Hさんの二の腕を下から上に
なぞるように指で触ったり、
着衣の前ファスナーの胸元を引っ張ったり、
Hさんの目の前で、
服を着ていないマネキンの胸をニヤニヤしながら触ったり、
Hさんの脇腹を指差しながら、
「手やここ(労組注:=Hさんの脇腹)を
 触りたくなってくる」と告げたり、
「お客さんがマジックパンツのここのところが・・・」
といいながらHさんの尻を触ってきたり、
「昨日やったんか」ないしは「ゆうべがんばったかな」などと
性交渉を連想させる言葉を言ったりするなど、
セクハラ行為を繰り返してきた。

そのことに対する会社の最高責任者としての回答が、
「損害賠償金60万円を既に支払い済みであり、
 全て解決済み」の一言なのだろうか。
金さえ払えばセクハラをやってもすまされるというのが
この社長の考えなのだろうか。
まずはセクハラについても
「申し訳ございませんでした」の一言があり、
セクハラを行なった中根久雄氏に対し
就業規則に照らしてしかるべき懲戒処分を下した上で
今後このような事件が二度と繰り返されることのないよう
会社として何が出来るのかを
労働組合と真剣に話し合うのが
団体交渉というものではないのか。
(ユニオンみえは、
 従業員にセクハラ防止研修を
 一定期間ごとに受講させることなどを
 再発防止に向けた具体的な措置として提案している)。

さらにオンセンドは、
ユニオンみえに対し
支配介入・団体交渉拒絶という
違法行為をはたらいた加害者なのである。
11月19日の団体交渉ではじめて
「申し訳ありませんでした」と謝ったかと思ったら、
わずか半月後にはこの態度なのだ。
ユニオンみえは
「19日の謝罪は一体何であったのかと
 その誠意を疑わざるを得ない」と反発している。
確かに、
半月前にはしおらしい態度で謝罪しておきながら
半月後には被害者に対して
ここまで居直った態度に出るというのは、
会社経営者として以前に
人間としてその品格を疑わざるを得ない。

大体、オンセンドが支払ったのは
Hさんへのセクハラ行為などに対する
慰謝料である60万円だけである。
ユニオンみえが
違法な団体交渉拒絶・支配介入によって蒙った損害は
1円たりともいまだ金銭的には償われていない。
5年間にも及ぶ違法な団交拒絶について、
オンセンドはただ一言、
「申し訳ありませんでした」と言っただけである。

ユニオンみえは、
「この『申し訳ありませんでした』が本物であり、
 労働組合との間で誠意ある交渉が
 行なわれるのであれば、
 ユニオンみえの側はこの損害について
 不問に付すという選択肢もあり得る。
 しかし、
 『申し訳ありませんでした』が口先だけのものであり、
 会社が本心では何ら反省していないのであれば、
 ユニオンみえは粛々と蒙った損害に対する
 当然の補償をオンセンドに求めるだけだ」としている。
いずれにしてもオンセンドの側が、
「60万円を既に支払い済みであり、
 全て解決済み」などと言えた義理でないことだけは
確実である。

大体、
Hさんやユニオンみえに対して
これだけ理不尽な仕打ちしておきながら、
恩着せがましく
「団交には何回、何十回でも応じる」と言い立てるのは
一体どういう神経なのか。
この5年間、
1度も団体交渉に応じようとしなかったのは
一体どこの誰なのだろうか。

オンセンドが団体交渉に応じることは
当たり前のことである。
それが中央労働委員会の命令であり、
最高裁の決定であり、
日本の法律・道理というものだからである。
団体交渉に応じるという、
企業として当たり前の義務を履行することで
何かの免罪符になると思うのは大間違いだ。

「オンセンドの森弘治氏は、
 『団交には何回、何十回でも応じる』という
 自らの言葉にしっかりと責任を持ってほしい。
 オンセンドが
 Hさんやユニオンみえに加えた理不尽を反省し、
 真に心を入れ替えて
 まっとうな企業として立ち直る日まで、
 ユニオンみえは何度でも交渉を申し入れる」と
ユニオンみえは宣言し、
再度の団体交渉の申し入れを行なった。
(インターネット新聞「JANJAN」
 12月14日から加筆転載)


【参考記事】
東京地裁:オンセンドの不当労働行為を認定
名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定
オンセンド、不当労認定の命令が最高裁で確定
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オンセンド、不当労認定の命令が最高裁で確定

kage

2009/11/16 (Mon)

――店長のセクハラ・パワハラ認定の高裁判決も――

岐阜県美濃市に本社を置く衣料品小売業者の
「オンセンド」(代表取締役:森弘治)が、
労働組合に加入したパート従業員に
組合を離脱するよう圧力をかけ、
その後 雇い止めした上 、
労組との団体交渉を拒絶した問題で、
最高裁判所は11月6日、
脱退圧力と団交拒否を不当労働行為と認めた
中央労働委員会の命令を維持し、
オンセンドの上告を受理しない決定を言い渡した。

これを受けて
元パート従業員を組織する
三重県の個人加盟制労働組合
ユニオンみえ「連合」構成単産・全国ユニオン加盟)は
11月10日、
オンセンドに対して団体交渉の申し入れを行なった。

■四日市店店長のセクハラの数々
三重県にあるオンセンド四日市店の
パート従業員であったHさんは
2003年4月16日、
当時の四日市店店長・中根久雄氏から
セクハラを受けた旨を
オンセンド人事部長・山田俊介氏に申し出た。

オンセンド側の受け入れによりすでに確定している
2009年10月14日の名古屋高裁判決及び
その前提となる名古屋地裁判決によると、
中根久雄氏は2001年3月ごろ、
オンセンド四日市店の店長として赴任。
それ以降、
2003年4月ごろまでの間に
Hさんに対して、
「このエプロン、裸でしたら、いいやろうな」
などと話しかけたり、
Hさんの二の腕を
下から上になぞるように指で触ったり、
着衣の前ファスナーの胸元を引っ張ったり、
Hさんの目の前で、
服を着ていないマネキンの胸を
ニヤニヤしながら触ったり、
Hさんの脇腹を指差しながら、
「手やここ(筆者注:=Hさんの脇腹)を
 触りたくなってくる」と告げたり、
「お客さんがマジックパンツのここのところが・・・」
といいながらHさんの尻を触ってきたり、
「昨日やったんか」ないしは
「ゆうべがんばったかな」などと
性交渉を連想させる言葉を言ったりするなど、
セクハラ行為を行なったという。

Hさんはこのようなセクハラを受けて
職場に不満を持っていたことなどから、
オンセンドの山田俊介人事部長に
「店長からセクハラを受けました」と相談したのである。

オンセンドの山田俊介人事部長は、
中根久雄四日市店長から事実確認の後、
Hさんを呼び、
Hさんの目の前で中根久雄店長に対して
セクハラの具体的行為を記載したメモを示し、
「これは軽犯罪ですよ。
 だんなが知ったら、殴られますよ」と叱り、
中根久雄店長はHさんに謝罪した。
また中根久雄店長は始末書を作成・提出し、
Hさんにこれが示された。
そして2003年4月17日の朝礼において、
中根久雄四日市店長はパート従業員らの前で、
セクハラ行為について謝罪したのである。

その後は中根久雄店長のセクハラはなくなり、
Hさんもセクハラの件は解決したと思っていた。
ところが、
翌月5月中旬ごろ、
Hさんは同僚から、
中根久雄店長が
「Hさんが男に貢いでいる」との噂を流していると聞き、
これはセクハラ行為を告発したことに対する
報復に違いないと思って友人に相談、
ユニオンみえに加盟したのである。
ユニオンみえは同年6月16日、
くだんのセクハラ問題や
パート労働者の低賃金待遇・有給休暇の取得や
残業割増の未払いなどの事項に関し、
オンセンドに団体交渉を申し入れた。

■部長「ワァワァ言ってくる奴等と話する気はない」
ところがオンセンドの山田俊介人事部長は、
翌6月17日、
勤務時間中に職場近くの喫茶店にHさんを呼び出し、
賃金については
「最低基準はクリアしているから、
 不当なんて言われることはない」と居直った上、
「この会社の給料で納得がいかないのなら、
 他で働けばいい」とか、
ユニオンみえの通告書を指さして、
「ここ(筆者注:=ユニオンみえ)で働けばいいじゃない。
 ここで働いて給料は出ないでしょ」などと、
職場の労働条件の向上を求めるHさんや
ユニオンみえのごく当然の要求に対して
とことん筋違いなことを言い立てた。
そして、
「よってたかって大勢でワァワァ言ってくる奴等と、
 話なんてする気はない」と言い放ち、
ユニオンみえからの通告書を
テーブルの上に投げ出したのである。

また、中根久雄店長のセクハラに関しても、
「セクハラのことで大の男が頭を下げて、
 首を覚悟で始末書を書いた」などと発言。
さらにHさんが
店長による査定で高い評価を得ていたことを挙げて、
「あなたは、
 周りの人に感謝の気持ちを忘れている。
 ……あなたは感謝の気持ちを忘れちゃダメだよ」などと
恩着せがましく説教をはじめ、
あたかもセクハラを訴え出た労働者の側が
「感謝の気持ち」に欠けているかのような
無神経な発言を繰り返し、
会社を巻き込んだり、
会社を甘く見ないようにという趣旨の発言を行なった。

しかし、
オンセンド山田俊介人事部長の卑劣な行為は
これだけでは終わらなかった。
翌18日にも山田俊介人事部長は
オンセンド四日市店で勤務中のHさんに電話をかけ、
「昨日あれだけ話をしたのに、
 何故分からないんだ、
 ご両親、旦那さんを交えて話をしよう」などと
言いだしたのだ。
上司からの「セクハラ」を
訴え出たことに端を発する労使対立に
家族まで巻き込むことを示唆して、
ユニオンから離脱するよう精神的圧力を加える
きわめて陰険なやり方である。
「組合と話をして下さい」と答えるのが
やっとだったHさんに、
山田俊介人事部長は
さらに追い打ちをかけるように、
「組合、組合って…
 あなたはこの会社の人間でしょう、
 直接話もできないんですか」などと言ったのである。

オンセンドの対応には、
労働者の団結権に関する基本的な理解が
根本的に欠けている。
そもそも、
経済的にも社会的にも
圧倒的な劣位に置かれている一介のパート従業員が、
巨大な会社組織に対して
「直接話」をして自らの労働条件を
対等な立場で交渉することなど、
どだい無理な話なのである。
立場の弱い非正規雇用労働者が
自らの雇用をまもり、
使用者側と対等な交渉を行なうためには、
労働者自身が使用者側と対抗できる力量を
職場の内外で確立すること、
すなわち、
団結権・団体交渉権・団体行動権を持つ
労働組合を組織し、
職場内外の仲間とともに使用者側と対峙し、
相手と対等な交渉力を築いた上で
成果を勝ち取る以外にはない。
だからこそ、
労働組合に加盟している労働者の労働条件は
会社と労組の話し合いで決めねばならず、
個人との個別取引は許されないのだ。
Hさんが
そうした問題については
労働組合と話をしてほしいと言ったのは
実に当然の対応である。
むしろ、
「よってたかって大勢でワァワァ行ってくる奴等と、
 話なんてする気はない」などという
オンセンド山田俊介人事部長の発言こそ、
労組に対する敵意をむき出しにした
極めて破廉恥な不当労働行為に他ならない。

翌19日、
ユニオンみえはオンセンドに対し、
オンセンド山田俊介人事部長の言動が
違法であると抗議し、
オンセンド側は団体交渉の開催を
受け入れる通知を20日に行なった。

■会社側、セクハラ居直り嫌がらせ
第1回団体交渉は
2003年8月8日に開かれた。
この交渉で中根久雄店長は、
「ゆうべがんばったかな」との性的発言については
認めたものの、
その他のセクハラについては
「そうであったかもしれない」と述べるなどの
曖昧な態度に終始した。

オンセンド側は中根久雄店長に対し、
中根店長がHさんの尻を触った事実を
Hさんの同僚が目撃していた事実を指摘し、
謝罪しろと叱責したが、
中根久雄店長は
「始末書は山田俊介部長から
 書かなければ首にすると言われて、
 仕方なしに書いた」などと
居直り発言をはじめたのである。

ユニオンみえ側は
始末書の読み上げや開示を要求したが、
オンセンドはこれを拒絶。
セクハラの件は次回持ち越しとなった。

パート労働者の賃金が
低く抑えられている問題については、
オンセンド側は、
パート従業員の賃金は
採用時や契約更新時に確認しているので問題ない、
就業規則は存在するが店舗にはないなどと
回答した。

第2回団体交渉は9月12日に開催された。
ここに至ると中根久雄店長は
セクハラの事実を全く認めようとしなくなる。

2003年11月27日、
事態が進展しないので
ユニオンみえとオンセンドは
非公式の折衝を持った。
だが、
ここに至るとオンセンドは
これまでの態度を一転させ、
中根久雄店長のセクハラは
なかったと否定するようになる。

オンセンドはこれに前後し、
11月1日付で中根久雄店長に代えて
吉田清則氏を四日市店店長として投入。
さらに12月になると吉田清則店長は、
それまで吉田店長自身の承認のもとに
組まれていたシフトで
12月7日や14日の日曜日が休みとなっていた
Hさんの勤務シフトを突然問題視し始め、
12月7日や14日の休日を認めないと
Hさんに通告したのである。

Hさんから相談を受けたユニオンみえは
これに抗議するとともに、
元々のシフト通りに日曜日を休日とすること、
会社がこれを受け入れない場合には、
有給休暇を使用させるとのFAXを入れた。

ところがオンセンドは、
12月は1年のうちもっとも多忙な時期であり、
日曜日は
その中でももっとも忙しい日であるなどと称し、
有給休暇を認めないと
ユニオンみえにファックスしてきたのである。
(繰り返すが、
 元々の勤務シフトにおいては、
 12月7日・14日はHさんは休みだったのだ)。

ユニオンみえは12月11日、
有給休暇を認めないのは労基法違反であると、
オンセンドに団体交渉を申し入れる。
しかし12月18日の団体交渉において、
オンセンドは、
「Hさんから有給休暇の申請はされていない」
などと言いだし、
無断欠勤であるとの回答を行なったのだ。

オンセンドの受け入れにより
すでに確定している
2009年10月14日名古屋高裁判決と
その前提となる名古屋地裁判決は、
日曜の休日を一旦認めておきながら
それを覆して日曜出勤を強要しようとしたのは
「ハラスメント」であると
以下の通り明確に断罪した。

本件においては、
平成15年11月21日から
同年12月20日までの期間につき、
既に勤務シフトが組まれ、
同期間の始期は既に経過していたのであるから、
そうすると、
被告(筆者注:=オンセンド)としては、
予定されていた原告(筆者注:=Hさん)の休日を
同人の承諾なく変更するには、
当時の就業規則7条1項に照らし、
やむを得ない業務上の都合、
すなわち、
勤務シフトを作成した当時に
予想できなかった業務上の都合の発生と、
振り返るべき休日の指定(1週間以内の他の日)が
必要になるものと解するのが相当である。

しかるに、
本件においては、吉田店長は、
振り替えるべき休日も指定せず、
単に原告がAパート勤務であることや
12月は多忙であるとの、
勤務シフト作成当時も予測できた理由だけで、
一方的に休日を認めないとの態度を
採ったものであり、
その行為が就業規則に違反し、
許されないことは明らかというべきである。
のみならず、吉田店長は、
そのような措置を採るに当たって、
原告側の事情を聴取したり、
他の従業員に都合を聞くなど、
他の調整方法を検討した様子もみられず、
また、
組合からの抗議に対し、
過去に遡って、
いったん認めた休日を認めないとした行為は、
組合に加入している原告を忌み嫌ってなされた
パワー・ハラスメントと目すべき行為と
認めるのが相当である。

また、
原告が、
被告の日曜休日を認めないとする態度に
抗するため、
有給休暇の取得で対処することを
組合を通じて予告したところ、
被告はこれも認めないと回答しているが、
一旦定まった原告の日曜休日を
吉田店長が一方的に認めない態度に
変更したという経緯に鑑みれば、
これも業務上の都合による
時期変更というよりも、
上記日曜休日を認めない措置の
一環としてなされた
上記同様のパワハラと目すべき行為と
みるのが相当である。


こうしてHさんは2004年2月20日、
オンセンドを雇い止めされてしまったのだ。

■オンセンド断罪の中労委命令確定
当然ユニオンみえはこれについて、
3月5日、
不当労働行為に対する謝罪や
解雇の撤回などを求め、
オンセンドに団体交渉の申し入れを行なった。
するとオンセンドは、
Hさんが2月20日付で
従業員の身分を失っているなどと称して、
団体交渉の開催を拒絶してきたのである。

自分たちがクビにしておいて、
「だから団体交渉には応じない」とは
ひどい理屈だ。
オンセンドは団交拒絶にあたり、
「もし貴組合の御主張が
 法的に正統(筆者注:原文ママ)なものだと
 お考えならば、
 裁判において、
 裁判所の判断を受ける方法を
 とっていただく様、
 当社としては希望いたします」と
言い切ったのである。

しかし、
2008年10月9日の東京地裁の判決は
こうしたオンセンドの団体交渉拒絶について、
次のように明確に断罪した。

労働者が自らの雇用契約上の地位を争い、
その所属する労働組合が
使用者に団体交渉による解決を求めたときは、
合理的期間内に
団体交渉の申入れがされているのであれば、
当該労働者を労働組合法7条2項の
「雇用する労働者」に該当するものとして扱い、
当該労働組合が
団体交渉の当事者になるというのが相当である。
……Hが既に契約期間を満了して
従業員としての地位を失ったことは、
団体交渉の申入れを拒否する
正当理由とはなり得ない。


■中労委命令無視するオンセンド
オンセンドの不当労働行為を認定し、
ユニオンみえへの誓約書の手交と
団体交渉への応諾を
オンセンドに命じた中央労働委員会命令は
2009年10月14日の名古屋高裁判決でも
11月6日の最高裁決定でも維持され、
確定した。

ところがオンセンドは、
ユニオンみえの団体交渉申し入れには
応じる回答を示したが、
「手交」を命令された
ユニオンみえへの誓約書については
何と郵便で郵送してきた。
「とにかく形式的に渡せばいいんでしょ」
とでもいうかのような、
全く誠意の感じられないやり方だ。

誓約書について、
中央労働委員会は次の通り
明確に「手交」を命令している。

会社(筆者注:=オンセンド)は、
組合(筆者注:=ユニオンみえ)に対し、
下記文書を
速やかに手交しなければならない。


国語辞典の大辞林には
「手交」について、
「直接に相手に渡すこと。手渡しすること」
とある。

つまりオンセンドは、
従業員に組合を脱退するよう圧力をかけたり
団体交渉を拒絶したりといった不当労働行為を
今後くり返さないとする誓約書を、
ユニオンみえに郵便で送り付けるというような
ずぼらなやり方ではなく、
きちんと「手交」(=手渡し)しなければ
ならないのである。
本来なら、
悪いことをしたのはオンセンドの方なのだから、
きちんとオンセンド側が
ユニオンみえまで足を運んで、
「すみませんでした」と
謝罪文を手交するのが筋なのである。

ユニオンみえは、
「中央労働委員会命令に反した
 誓約書の受け取りはできない」として、
オンセンドの送り付けてきた誓約書を
返送した。
中央労働委員会命令に従い、
団体交渉までに
ユニオンみえに誓約書を持参するか、
11月19日13時から
四日市総合会館8階第一会議室で開催される
団体交渉の冒頭に
手交すべきであるとしている。
(インターネット新聞「JANJAN」
 11月16日より加筆転載)


【参考記事】
東京地裁:オンセンドの不当労働行為を認定
名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定
オンセンド、謝罪から半月でまたも居直り


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
「連合」構成単産・全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp

名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定(2)

kage

2009/04/21 (Tue)

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――四日市店・中根久雄店長を断罪――

■第1回団体交渉で居直った中根店長
翌19日、
ユニオンみえはオンセンドに対し、
山田俊介人事部長の言動が違法であると抗議し、
オンセンド側は団体交渉の開催を
受け入れる通知を20日に行なった。

第1回団体交渉は2003年8月8日に開かれた。
この交渉で中根久雄店長は、
「ゆうべがんばったかな」との性的発言については
認めたものの、
その他のセクハラについては
「そうであったかもしれない」と述べるなどの
曖昧な態度に終始した。

会社側は中根店長に対し、
中根店長がHさんの尻を触った事実を
Hさんの同僚が目撃していた事実を指摘し、
謝罪しろと叱責したが、
中根店長は
「始末書は山田部長から
 書かなければ首にすると言われて,
 仕方なしに書いた」などと
居直り発言をはじめたのである。

ユニオン側は
始末書の読み上げや開示を要求したが、
オンセンドはこれを拒絶。
セクハラの件は次回持ち越しとなった。

パート労働者の賃金が
低く抑えられている問題については、
会社側は、
パート従業員の賃金は
採用時や契約更新時に確認しているので
問題ない、
就業規則は存在するが店舗にはないなどと
回答した。

■会社、一度決まった休暇日を覆す
第2回団体交渉は9月12日に開催された。
ここに至ると中根店長は
セクハラの事実を全く認めようとしなくなる。

また会社側は、
就業規則については今後順次各店舗に設置すること、
Hさんの時間外割増賃金については、
時間外勤務の事実を確認したので
支払ったと伝えた。

しかし2003年11月27日、
事態が進展しないのでユニオンと会社は
非公式の折衝を持ったが、
ここに至ると会社側はこれまでの態度を変えて
中根店長のセクハラはなかったと
否定するようになる。

オンセンドはこれに前後し、
11月1日付で中根店長に代えて
Y店長を四日市店に投入。
さらに12月になるとY店長は、
それまでY店長自身の承認のもとに組まれていたシフトで
12月7日や14日の日曜日が休みとなっていた
Hさんの勤務シフトを突然問題視し始め、
12月7日や14日の休日を認めないと
Hさんに通告したのである。

■有給休暇も認めなかったオンセンド
Hさんから相談を受けたユニオンみえは
これに抗議するとともに、
元々のシフト通りに日曜日を休日とすること、
会社がこれを受け入れない場合には、
有給休暇を使用させるとのFAXを入れた。

ところがオンセンドは、
12月は1年のうちもっとも多忙な時期であり、
日曜日はその中でももっとも忙しい日であるなどと称し、
有給休暇を認めないと
ユニオンにファックスしてきたのである。
(繰り返すが、
 元々の勤務シフトにおいては、
 12月7日・14日はHさんは休みだったのだ)。

ユニオンは12月11日、
有給休暇を認めないのは労基法違反であると、
オンセンドに団体交渉を申し入れる。
しかし12月18日の団体交渉において、
オンセンドは、
「Hさんから有給休暇の申請はされていない」
などと言いだし、
無断欠勤であるとの回答を行なったのだ。

■名地裁、「勤務シフト変更はハラスメント」
名古屋地裁は、
日曜の休日を一旦認めておきながら
それを覆して日曜出勤を強要しようとしたのは
「ハラスメント」であると
以下の通り明確に断罪した。

「本件においては,
 平成15年11月21日から
 同年12月20日までの期間につき,
 既に勤務シフトが組まれ,
 同期間の始期は既に経過していたのであるから,
 そうすると,
 被告(労組注:=オンセンド)としては,
 予定されていた原告(労組注:=Hさん)の休日を
 同人の承諾なく変更するには,
 当時の就業規則7条1項に照らし,
 やむを得ない業務上の都合,
 すなわち,
 勤務シフトを作成した当時に
 予想できなかった業務上の都合の発生と,
 振り返るべき休日の指定(1週間以内の他の日)が
 必要になるものと解するのが相当である。
 しかるに,
 本件においては,
 Y店長は,
 振り返るべき休日も指定せず,
 単に原告がAパート勤務であることや
 12月は多忙であるとの,
 勤務シフト作成当時も予測できた理由だけで,
 一方的に休日を認めないとの態度を採ったものであり,
 その行為が就業規則に違反し,
 許されないことは明らかというべきである。
 のみならず,
 Y店長は,
 そのような措置を採るに当たって,
 原告側の事情を聴取したり,
 他の従業員に都合を聞くなど,
 他の調整方法を検討した様子もみられず,
 また,
 組合からの抗議に対し,
 過去に遡って,
 いったん認めた休日を認めないとした行為は,
 組合に加入している原告を忌み嫌ってなされた
 パワー・ハラスメントと目すべき行為と認めるのが
 相当である。

 また,
 原告が,
 被告の日曜休日を認めないとする態度に抗するため,
 有給休暇の取得で対処することを
 組合を通じて予告したところ,
 被告はこれも認めないと回答しているが,
 一旦定まった原告の日曜休日を
 Y店長が一方的に認めない態度に
 変更したという経緯に鑑みれば,
 これも業務上の都合による
 時期変更というよりも,
 上記日曜休日を認めない措置の一環としてなされた
 上記同様のパワハラと
 目すべき行為とみるのが相当である」。


■セクハラ・パワハラを謝罪せよ!
Hさんは翌年2004年2月20日、
労使紛争中にオンセンドを
雇い止めされてしまったのである。

ユニオンみえはこれについて、
3月5日、
不当労働行為に対する謝罪や解雇の撤回などを求め、
オンセンドに団体交渉の申し入れを行なった。
するとオンセンドは、
Hさんが2月20日付で
従業員の身分を失っているなどと称して、
団体交渉の開催を拒絶してきたのである。

自分たちが勝手にクビにしておいて、
「だから団体交渉には応じない」とはひどい理屈だ。

この団体交渉拒絶は中央労働委員会でも、
東京地裁においても不当労働行為として
断罪されている。

オンセンドはただちにユニオンみえと
団体交渉を開催し、
Hさんに加えたセクハラの数々と
陰湿なパワハラの数々について謝罪せよ!


【参考記事】
東京地裁:オンセンドの不当労働行為を認定
オンセンド、不当労認定の命令が最高裁で確定
オンセンド、謝罪から半月でまたも居直り


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
連合単産全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp

名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定(1)

kage

2009/04/21 (Tue)

――会社に60万円の賠償命じる――

■中根久雄店長のセクハラ行為の数々
衣料品安売りのオンセンド四日市店
元「フルタイムパート」従業員・Hさんが、
当時の四日市店長・中根久雄氏から
セクハラなどのいやがらせを受け、
精神的苦痛を被ったとして
慰謝料などを求めていた裁判で、
名古屋地方裁判所は4月14日、
オンセンド店長のセクハラを認定し、
会社に対してHさんに60万円の支払いを
命じる判決を言い渡した。

判決によると中根久雄氏は
2001年3月ごろ、
オンセンド四日市店の店長として赴任。
それ以降、
2003年4月ごろまでの間にHさんに対して、
「このエプロン,裸でしたら,いいやろうな」
などと話しかけたり、
Hさんの二の腕を下から上になぞるように指で触ったり、
着衣の前ファスナーの胸元を引っ張ったり、
Hさんの目の前で、
服を着ていないマネキンの胸を
ニヤニヤしながら触ったり、
Hさんの脇腹を指差しながら、
「手やここ(労組注:=Hさんの脇腹)を
 触りたくなってくる」と告げたり、
「お客さんがマジックパンツのここのところが・・・」
といいながらHさんの尻を触ってきたり、
「昨日やったんか」ないしは
「ゆうべがんばったかな」などと
性交渉を連想させる言葉を言ったりするなど、
セクハラ行為を行なったという。

■一度はセクハラを認め謝罪した中根店長
Hさんはこのようなセクハラを受けて
職場に不満を持っていたことなどから、
2003年4月16日、
オンセンド本社の山田俊介人事部長に
「店長からセクハラを受けました」と
相談した。

オンセンドの山田俊介人事部長は、
中根久雄四日市店長から事実確認の後、
Hさんを呼び、
Hさんの目の前で中根店長に対して
セクハラの具体的行為を記載したメモを示し、
「これは軽犯罪ですよ。
 だんなが知ったら,
 殴られますよ」と叱り、
中根店長はHさんに謝罪した。
また中根店長は始末書を作成・提出し、
Hさんにこれが示された。
そして2003年4月17日の朝礼において、
中根久雄四日市店長はパート従業員らの前で、
セクハラ行為について謝罪したのである。

■Hさん、ユニオン加盟を決断
その後は中根店長のセクハラはなくなり、
Hさんもセクハラの件は解決したと思っていた。
ところが、翌月5月中旬ごろ、
Hさんは同僚から、
中根店長が
「Hさんが男に貢いでいる」との噂を流していると聞き、
これはセクハラ行為を告発したことに対する
報復に違いないと思って友人に相談、
三重県の個人加盟制労働組合・ユニオンみえに加盟した。

ユニオンみえは、
1.賃金・一時金などの労働条件について
2.店長がセクハラを働き、
  人事部長に改善を求めた後、
  報復的対応を受けている件
3.有給休暇が取得できない件
4.残業割増が支払われていない件

の4点を交渉事項として団体交渉の申し入れを
行なった。

■人事部長、不当労働行為を連発
するとオンセンド本社の山田俊介人事部長は
6月17日、
Hさんをオンセンド四日市店近くの
喫茶店「コメダ」に呼び出し、
賃金については、
「最低基準はクリアしているから,
 不当なんて言われることはない」と居直った上、
「この会社の給料で納得がいかないのなら,
 他で働けばいい」とか、
ユニオンみえの通告書を指さして、
「ここ(労組注:ユニオンみえ)で働けばいいじゃない。
 ここで働いて
 給料は出ないでしょ」などと、
職場の労働条件の向上を求めるHさんや労組の
ごく当然の要求に対して
とことん筋違いなことを言い立てた。

そして、
「よってたかって大勢で
 ワァワァ行ってくる奴等と,
 話なんてする気はない」と言い放ち、
ユニオンみえからの通告書を
テーブルの上に投げ出したのである。

また、
中根店長のセクハラ行為に関しても、
「セクハラのことで
 大の男が頭を下げて,
 首を覚悟で始末書を書いた」などと発言。
さらにHさんが店長による査定で
高い評価を得ていたことを挙げて、
「あなたは,
 周りの人に感謝の気持ちを忘れている。
 ……あなたは感謝の気持ちを忘れちゃダメだよ」
などと恩着せがましく説教をはじめ、
あたかもセクハラを訴え出た労働者の側が
「感謝の気持ち」に欠けているかのような
無神経な発言を繰り返し、
会社を巻き込んだり、
会社を甘く見ないようにという趣旨の発言を
行なった。

■部長「両親・旦那を交えて話をしよう」
しかし、
山田俊介人事部長の不当労働行為は
これだけでは終わらなかった。
翌18日にも山田人事部長は
オンセンド四日市店で勤務中のHさんに電話をかけ、
「昨日あれだけ話をしたのに,
 何故分からないんだ,
 ご両親,旦那さんを交えて話をしよう」などと言いだした。
上司からの「セクハラ」を訴え出たことに端を発する労使対立に
家族まで巻き込むことを示唆して、
ユニオンみえから離脱するよう精神的圧力を加える
きわめて陰険なやり方だ。
「組合と話をして下さい」と答えたHさんに、
本社部長はさらに追い打ちをかけるように、
「組合,組合って…
 あなたはこの会社の人間でしょう,
 直接話もできないんですか」などと言い出したのだ。

オンセンドの対応には、
労働者の団結権に関する基本的な理解が
根本的に欠如している。
そもそも、
経済的にも社会的にも圧倒的な劣位に置かれている
一介のパート従業員が、
巨大な会社組織に対して「直接話」をして
自らの労働条件を対等な立場で交渉することなど
どだい無理な話なのである。
立場の弱い非正規労働者が自らの雇用をまもり、
使用者側と対等な交渉を行なうためには、
労働者自身が使用者側と対抗できる力量を
職場の内外で確立すること、
すなわち、
団結権・団体交渉権・団体行動権を持つ労働組合を組織し、
職場内外の仲間とともに使用者側と対峙し、
相手と対等な交渉力を築いた上で
成果を勝ち取る以外にはない。
だからこそ、組織労働者の労働条件は
会社と労組の交渉で決めねばならず、
個人との個別取引は許されないのだ。
Hさんが
そうした問題については労働組合と話をしてほしいと言ったのは
実に当然の対応である。
むしろ、
「よってたかって大勢で
 ワァワァ行ってくる奴等と,
 話なんてする気はない」などという
山田俊介人事部長の発言こそ、
きわめて破廉恥な不当労働行為に他ならない。

「名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定(2)」へ進む→


【参考記事】
東京地裁:オンセンドの不当労働行為を認定
オンセンド、不当労認定の命令が最高裁で確定
オンセンド、謝罪から半月でまたも居直り

東京地裁:オンセンドの不当労働行為を認定

kage

2008/10/09 (Thu)

――脱退圧力、団交拒否は不当労働行為――

■「セクハラ」告発従業員を雇い止め
岐阜県美濃市に本社を置く
衣料品小売のオンセンド(代表取締役:森弘治)が、
労働組合に加入したパート従業員に
組合を離脱するよう圧力をかけ、
その後 雇い止めした上 労組との団体交渉を拒絶した問題で、
東京地裁は8日、
脱退圧力と団交拒否を不当労働行為と認めた
中央労働委員会の命令を維持するする決定を言い渡した。

三重県にある
オンセンド四日市店のパート従業員であったHさんは
2003年、
当時の四日市店店長からセクハラを受けた旨を
本社部長に申し出た。
すると、
逆にHさんの異性関係に関する噂が
職場に流されるなどしたため、
5月、
三重県の個人加盟制労働組合ユニオンみえに加入した。
ユニオンみえは同年6月16日、
くだんのセクハラ問題やパート労働者の低賃金待遇・
有給休暇の取得や残業割増の未払いなどの事項に関し、
オンセンドに団体交渉を申し入れた。

ところがオンセンドの本社部長は、
翌6月17日、
勤務時間中に職場近くの喫茶店にHさんを呼び出し、
賃金については
「最低基準はクリアしているから,
 不当なんて言われることはない」と居直った上、
「この会社の給料で納得がいかないのなら,
 他で働けばいい」とか、
ユニオンみえの通告書を指さして、
「ここ(筆者注:ユニオンみえ)で働けばいいじゃない。
 ここで働いて
 給料は出ないでしょ」などと、
職場の労働条件の向上を求めるHさんや労組の
ごく当然の要求に対して
とことん筋違いなことを言い立てた。
そして、
「よってたかって大勢で
 ワァワァ行ってくる奴等と,
 話なんてする気はない」と言い放ち、
ユニオンみえからの通告書を
テーブルの上に投げ出したのである。

また、
四日市店長の「セクハラ」に関しても、
「セクハラのことで
 大の男が頭を下げて,
 首を覚悟で始末書を書いた」などと発言。
さらにHさんが店長による査定で
高い評価を得ていたことを挙げて、
「あなたは,
 周りの人に感謝の気持ちを忘れている。
 ……あなたは感謝の気持ちを忘れちゃダメだよ」
などと恩着せがましく説教をはじめ、
あたかもセクハラを訴え出た労働者の側が
「感謝の気持ち」に欠けているかのような
無神経な発言を繰り返し、
会社を巻き込んだり,
会社を甘く見ないようにという趣旨の発言を
行なった。

しかし、
本社部長の不当労働行為は
これだけでは終わらなかった。
翌18日にも本社部長は
オンセンド四日市店で勤務中のHさんに電話をかけ、
「昨日あれだけ話をしたのに,
 何故分からないんだ,
 ご両親,旦那さんを交えて話をしよう」などと言いだした。
上司からの「セクハラ」を訴え出たことに端を発する労使対立に
家族まで巻き込むことを示唆して、
ユニオンみえから離脱するよう精神的圧力を加える
きわめて陰険なやり方だ。
「組合と話をして下さい」と答えたHさんに、
本社部長はさらに追い打ちをかけるように、
「組合,組合って…
 あなたはこの会社の人間でしょう,
 直接話もできないんですか」などと言い出したのだ。

オンセンドの対応には、
労働者の団結権に関する基本的な理解が
根本的に欠如している。
そもそも、
経済的にも社会的にも圧倒的な劣位に置かれている
一介のパート従業員が、
巨大な会社組織に対して「直接話」をして
自らの労働条件を対等な立場で交渉することなど
どだい無理な話なのである。
立場の弱い非正規労働者が自らの雇用をまもり、
使用者側と対等な交渉を行なうためには、
労働者自身が使用者側と対抗できる力量を
職場の内外で確立すること、
すなわち、
団結権・団体交渉権・団体行動権を持つ労働組合を組織し、
職場内外の仲間とともに使用者側と対峙し、
相手と対等な交渉力を築いた上で
成果を勝ち取る以外にはない。
だからこそ、組織労働者の労働条件は
会社と労組の交渉で決めねばならず、
個人との個別取引は許されないのだ。
Hさんが
そうした問題については労働組合と話をしてほしいと言ったのは
実に当然の対応である。
むしろ、
「よってたかって大勢で
 ワァワァ行ってくる奴等と,
 話なんてする気はない」などという本社部長の発言こそ、
きわめて破廉恥な不当労働行為に他ならない。

こうしてHさんは2004年2月20日、
オンセンドを雇い止めされてしまったのである。

当然ユニオンみえはこれについて、
3月5日、
不当労働行為に対する謝罪や解雇の撤回などを求め、
オンセンドに団体交渉の申し入れを行なった。
するとオンセンドは、
Hさんが2月20日付で
従業員の身分を失っているなどと称して、
団体交渉の開催を拒絶してきたのである。

自分たちが勝手にクビにしておいて、
「だから団体交渉には応じない」とはひどい理屈だ。

東京地裁の判決は
こうしたオンセンドの団体交渉拒絶について、
次のように明確に断罪した。

労働者が自らの雇用契約上の地位を争い,
その所属する労働組合が
使用者に団体交渉による解決を求めたときは,
合理的期間内に
団体交渉の申入れがされているのであれば,
当該労働者を
労働組合法7条2項の「雇用する労働者」に
該当するものとして扱い,
当該労働組合が団体交渉の当事者になるというのが
相当である。
……Hが既に契約期間を満了して
従業員としての地位を失ったことは,
団体交渉の申入れを拒否する正当理由とは
なり得ない。


オンセンドはHさんに加えた
陰湿な暴言の数々について謝罪せよ!
直ちにユニオンみえとの団体交渉に応じ、
Hさんへの雇い止めを撤回せよ!


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名地裁:オンセンド店長のセクハラ認定
オンセンド、不当労認定の命令が最高裁で確定
オンセンド、謝罪から半月でまたも居直り


労働組合:ユニオンみえ(三重一般労働組合)
三重県の個人加盟制労働組合。
「連合」構成単産・全国ユニオン加盟。
コミュニティユニオン東海ネットワーク、
コミュニティユニオン全国ネットワーク加盟。
1958年結成。
住所:〒514-0003
     三重県津市桜橋3丁目444
電話番号:059−225−4088
FAX:059−225−4402
ホームページ:『ユニオン みえ』
http://homepage3.nifty.com/union-mie/
電子メール:QYY02435@nifty.ne.jp