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カテゴリ:ブラック企業 の記事リスト(エントリー順)

ついに組合の完全勝利!!  ― U土木 ―

kage

2017/04/24 (Mon)


 ついに組合の完全勝利!


 U土木で、解体・左官業として働いていた2名の組合員が、「仕事が無いので休んでいてほしい。」と辞めさせるための常套手段を言われ続け不安になり、ユニオンみえに相談・加入。2015年12月、組合は団体交渉を申し入れた。しかし、会社は「労働者ではない」として団交を拒否し続けてきたため、団交に応じる様、会社の前で街宣行動を展開したが、会社は頑なに応じようとはせず、2名の組合員に対し津地裁と同・伊賀支部に各々、地位・債務不存在確認訴訟を起こしてきたことから、本人訴訟で対抗し、さらに会社の団交拒否に対しては、三重県労働委員会に不当労働行為救済申立を行い、この間、闘い続けてきた。

 そんな中、2016年9月、以前から組合に加入しているGさんが、上辻土木に先の2名と同じように雇用され、同じ問題が生じていた。会社は、「確認書」にサインするようGさんに強要し、期間の定めのない社員という認識で勤務してきたGさんに対し有期契約もしくはアルバイトとして働くことを強要し、社会保険に加入させないアルバイト的な働かせ方を本人の同意を得て行おうとする「有期雇用とし、社会保険には自分の意思」とする会社にのみ都合の良い働かせ方を強いる悪質な対応を行ってきた。不審に思ったGさんはサインを拒否し、組合は団交を申し入れたが、「労働者ではない」と先の2名と同じ理由で団交を拒否してきたため、組合は団交拒否として別件で三重県労働委員会に再び不当労働行為救済申立を行った。

 裁判での証人尋問は組合員本人が尋問し、会社の社長を追い詰め、見ごたえのある展開となった。会社はその間、2名の組合員は労働者ではなく請負だという主張を繰り返していたが、現に1名には会社の労災を使っており、2名に対し業務管理も指揮命令もすべて会社が行っていた。さらに、会社のネーム入りの制服も支給し、会社の忘年会や慰安旅行にも会社が費用を全額負担していたこと等から、会社が「請負」だという主張を押し通すことにはかなり無理があった。

 さらに、これまで委員調査が続いていた労働委員会でも1月23日に証人尋問が行われた。この日はユニオンみえの統一行動日に設定され、多くの仲間が応援にかけつけた。「うちには従業員はいない」という主張を繰り返す社長に対し、県に申請して手に入れた会社の情報開示資料内の“従業員数”欄に、従業員の人数が明記されていることから、社長に「従業員欄にある○名の従業員は誰と誰のことですか。」と追及すると、社長が当該組合員の名前をうっかり述べてしまう等、終始社長を追い詰めることのできる充実した内容で尋問が展開され、労働委員会では、3月13日の和解協議にて組合の主張がほぼ認められる内容で和解することとなった。また、3月21日の裁判でも無事和解することとなり、上辻土木との闘いは、組合の完全勝利というかたちで終止符が打たれた。

 社会からひとつでも多く悪質な会社を減らすことが出来るよう、ユニオンはこれからも闘い続ける。



■  闘 い を 終 え て ・・・・・ ■

 会社から何の保障もなくクビをきられ、会社に保障を求めても返事がなく、監督署へ行っても取り合ってもらえず、すぐユニオンへかけこみました。話をきいてもらい、団交を申し入れましたが、会社は不誠実な対応でした。こんな状況にもかかわらず、最後は裁判・労働委員会ともに労働者として認められ、おおむねこちらの主張で和解となりました。思いのほか時間がかかり、終わってみれば1年半が経過していました。でも、あきらめずユニオンを信じて闘い続け、いろいろと勉強させてもらいました。
ありがとうございました。 (ローカルネット S)



<Don2 63号より>

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9年がかりで派遣先に労災補償を認めさせる       - 自動車部品会社 -

kage

2015/02/04 (Wed)


 Gさんは2005年5月、1500㌧プレス機にプレスした残りの加工クズが引っかかったため、登って取りに行ったところ、足が滑ってピットに落ちそうになった。この時、足をねじってヒザを痛めた。会社は労災の扱いもせず、我慢してしばらく働いていたが、どうしても痛みがとれないのでユニオンに相談した。ユニオンが、派遣会社に労災扱いにすることと専門医にみてもらうこと及び仕事を休んで治療させるよう求めた結果、靭帯が切れていることがわかり、治療を続けた。その後、労災が打ち切られ障害が残ったことから、労災保険より12級の7が認定され、補償を受けた。この件につき、Gさんは派遣会社とは金銭解決をしたが、会社が賠償を拒否したため、2011年1月、津地裁に損害賠償を求めて提訴し、裁判が続いていた。
 
 会社側弁護士は、以前ペルー人のKさんの労災裁判で負けたこともあり、Gさんが労災でケガをしたことと、障害が残ったことの因果関係も争ってきた結果、長い裁判となった。昨年11月、裁判所の和解案が出され、やっと和解した。和解では、会社は安全配慮義務違反があったことを認め、相応の損害賠償をすることになった。
 
 派遣先の工場は派遣労働者の労働問題に対して、雇用関係に無いことを口実に団体交渉を拒否してくる。今回の様に、職場の安全配慮義務は派遣先企業にあり、賠償義務が課される。当然団交義務も生じる問題でもある。Gさんの闘いは、Kさんに引き続き、派遣先企業がその責任から逃げ回ることができないことを明確にするものとなった。

 この会社を相手にした労災裁判では、Мさんの闘いも津地裁にて続いている。



業務上のミスに不当な賠償金支払を要求      - タウン雑誌会社 -

kage

2015/02/04 (Wed)

 Мさんはタウン誌発行の業務を行っていた。飲食店の広告の掲載で手違いがあり、広告掲載を断られていたにもかかわらず、掲載した雑誌を印刷してしまった。会社はМさんに対して、退職を強要し、Мさんを退職に追い込んだだけではなく、退職したあともさらに雑誌を新しく刷り直したとして、その際かかった270万円余の賠償をするよう要求してきた。

 Мさんは、昨年7月に困り果ててユニオンに相談した。業務上のミスを理由にして退職強要しただけでなく、退職後も多大な損害賠償を要求していることに対して、ユニオンは逆に退職強要=パワハラへの賠償と謝罪を求めてただちに抗議するとともに、団体交渉の申入をした。会社は、弁護士をたててあくまで賠償金の支払いを要求すると主張してきた。
 交渉をすすめた結果、昨年12月暮れもおしつまって、損害賠償請求はしないことで合意することになった。


 ※ 争議を終えたМさんに、今回の件に関しての文章を書いていただきました。

損害賠償責任問題について

 
 私は2014年5月31日まで、雑誌を作る仕事をしていました。仕事の中で、会社に損害を与えてしまい、2014年5月25日に社長・代行・室長・親・自分で話し合いをしました。今回のことは、しっかり反省して仕事を続けたいとお願いしましたが、懲罰委員会にかけてでも辞めていただくとの事でしたので、翌日、退職願いを出しました。
 退職した後に、社長から何度も電話があり、損害額が大きいので支払って欲しいとのこと。辞めた後にも何度も電話があって困ってしまい、親に相談してユニオンみえに加入しました。
 ユニオンみえのアドバイスを受け、親と一緒に社長に会って話をしましたが、賠償金額が全額請求に変わっていたり、脅迫まがいの言動が出たので2014年7月25日に会社に対して団交を申し入れていただきました。
 その後、会社からの連絡が一切なく2014年12月5日に協定書を作成していただき、解決になりました。
 今回私の行動で問題を起こしてしまい、不安なこともたくさんありましたが、無事に解決出来て本当に良かったです。
 これからは、困っている人がいたらユニオンみえを紹介して、早く不安をとりのぞけたら良いなと思っています。色々と大変でしたが、今回のことはすごく良い経験になりました。 色々とありがとうございました。
 (М)


ブラックバイトと奨学金の問題で講演会を開催

kage

2014/12/01 (Mon)


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 ユニオンみえは、11月23日の勤労感謝の日、ユニオンサポートみえとの共催で、講演会を開催した。

 ”ブラックバイト”という言葉の生みの親であり、学生中心の組織である『ブラックバイトユニオン』の設立を手がけた、中京大学の大内 裕和教授にお越しいただき、現在の奨学金制度と学生が巻き込まれているブラックバイトの問題により、若者を中心に拡がっていく貧困の危機について話して頂いた。
 
 現在の奨学金制度は今や“国のサラ金”へと悪変している。将来のために学んでいる学生を、社会に出てからの返済地獄によって苦しめている。統計によると、1998年に11万人だった有利子奨学金を借りている学生の人数は、今や96万人へと膨れ上がっている。奨学金が容易に借りられることになったことから、利用者が増え、国はその督促に勤しみ、高利子での返済を要求しているとんでもない事態である。仮に、卒業後から順調に返済出来たとして、43歳になるまで奨学金の呪縛から逃れることは出来ない。親からの仕送りも年々減ってきていることから、学生はアルバイトをせざるえない状況となる。そんな学生を利用しているのが『ブラックバイト』なのだ。そして、運が悪ければ卒業後も今度はブラック企業に悩まされる。しかし、もしブラック企業で働くことになったとしても、今日の就職氷河期の中でやっと得た仕事であり、それに加えて奨学金の返済がのしかかってくることによって、「せっかくありつけた職を逃すことは出来ない。」となってしまうのだ。若者の貧困化は進み、それを理由に結婚を躊躇し、子供を産むこともためらう。少子高齢化は止まらない。貧困のループから抜け出すことも容易いことではない。格差はどんどん拡がっていく。
 
 ブラックバイトの労働環境改善は大前提だが、ユニオンみえが兼ねてから運動している最低賃金の引き上げはこの問題にも非常に深く結びつく。学生が自分の生活費は自分で賄わなくてはいけない時代であるなら、アルバイトでも十分な賃金が得られるようにすべきだ。


 『最低賃金を今すぐ1000円に!』この重要課題と共に、ユニオンみえは、引き続き労働者の未来を奪うブラックバイト・ブラック企業撲滅のための運動を続けていきたい。



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(11月24日 掲載)

朝日新聞デジタル版  ※ここからも記事を読めます。





ブラック企業ホットラインを実施

kage

2014/12/01 (Mon)

 
 11月7日~8日にかけ、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの『全国一斉 ブラック企業・ブラックバイトを許さない!』ホットラインに参加し、ユニオンみえでもブラック企業の相談を受けた。いくつかの相談を紹介したい。


[相談1] 
 警備会社に勤務して4年近くになる男性からの相談。この男性は、一回の勤務で、24時間勤務をしており、休憩や仮眠も十分にできていない状態。一応シフト制とはなっているが、勤務と次の勤務との時間が、10時間以下であり、休息が充分に取れずにおり、耐えられない状態。「この様なことはあり得ない。」と、訴えた。会社からのパワハラと思われる対応もある。
 しかも、シフトで一緒になる相方はほぼ未経験者であり、彼に仕事がのしかかってきている。その結果、体調をくずしてしまったが、無理をして働かざるを得ない。会社に普通の勤務時間で働けるようにしてもらいたい。


[相談2] 
 自動車部品会社に勤務して3年になる労働者の父親からの相談。現社長に代わった2年前から、「会社の方針だ。」として、全社員の残業代が支払われていない違法状態が続いている。会社から睨まれるのが怖くて、誰も労基署等の機関へ申告出来ないでいる。改善させたい。
 

[相談3]
 個人経営の店に20年間勤務し、去年9月に胃がんで夫を亡くした妻からの相談。毎日、夜中の12時まで休みもなく月270時間勤務を押し付けられ、身体の不調を訴えていた。病院に行きたくても行く時間も、休みも与えられず、夜も眠れず、食事も喉を通らない日が続いていた。やっとのことで病院へ行けたのは、不調を訴えてから約1ヶ月後であり、診断した時にはもう、手の施しようがない状態だった。入院するにあたり、病院の診断書をもって有給休暇の申請をしたが、店主は「職場放棄だ!」とまで罵声を浴びせてきた。夫は入院後、4ヶ月で亡くなってしまった。長年に渡る長時間労働、休みもとれない状況で病院に行く暇さえも与えられず、病状の進行と悪化を食い止めることができなかった。“手術が出来ていたら。”そう考えると、やはり原因はこの店にある気がしてならない。店は最後の給与も未払いのままであり、許すことは出来ない。
 

[相談4]
 販売の営業担当として、20数年近く勤務している男性からの相談。
連日10時間勤務をさせられており、「8時間勤務+2時間休憩=10時間」という説明を会社からされているが、休憩時間はほとんど与えられず、休憩時間とうたわれている2時間も労働している。給与明細にも内訳は明記されていない。時間外割増等が付けられているかも、8時間分の給与が支払われているかもわからない状態。
今回、このホットラインの記事を新聞で見つけ、電話をかけてきた。「うちの会社も、ブラック企業のような気がして。」と。




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ブラック企業との闘いに成果           ーー これからは法遵守を約束 ーー

kage

2014/11/20 (Thu)

 
 今年の夏から闘い始めたブラック企業との闘いが、7回の団交とストライキ・抗議行動を経て、決着した。
 組合は、団交で組合員の雇い止め解雇の撤回を求め、併せて違法な残業代の支払いや、契約書無しで働かせてきたこと、セクハラ・パワハラ問題等についても追及してきた。
 
 会社は、入社から半年間は社会保険や雇用保険にも加入させず、月によっては300時間近く働かせてきたが、時間外割増は25%よりはるかに少なく、労基法違反は10項目近くにのぼった。時間外の計算も、10分未満は切り捨てられていた。労基法では、残業代は1分単位で支払わなくてはいけない。休日出勤手当、深夜手当も支払っておらず、交渉を通じ、会社は未払賃金の支払いについては応じてきたが、雇い止め問題は解決しようとしなかった。その後も、さらに闘いをすすめた結果、ようやく解決にこぎつけた。会社解雇以降の賃金に相当する金額を払わせ、組合員に迷惑をかけ苦痛を与えたことについて、謝罪させた。社会保険に加入していなかった点についても全額会社負担で遡及加入させること、これからは法を遵守して会社を運営することも約束させた。雇い止めの撤回は叶わなかったが、ブラック企業をまともな会社にするために闘っただけの成果はあった。

 
 会社からの圧力や、不当な扱い。その対象は、弱い立場の労働者であり、社会経験の浅い若者に集中している傾向がある。これからの世を担っていく若者が、多くの希望をもって社会に出ていく。その社会が、若者の希望を奪っているような状況では、“日本の希望ある未来”は到底得られそうにない。